無機物 98 ページ8
試合が終わった後、一応ヒソカの部屋に行ってみた。
一応ちぎれた腕の手当てくらいはしといてもいいだろう。
前手当てされたし・・・
そんな考えを巡らせながら取っ手に手を掛けた時、中から人の話し声が聞こえた。
一瞬ヒソカの独り言かと思ったが、どうやらそれは女の声のようだった。
別に私は気にならないが、いきなり入ったらさすがに無礼か。
そう思い、ノックをしようとした時に、目の前で扉が開いた。
見ると、そこには濃いピンク色をした髪を1つに結んでいる女がいた。
ヒソカ「行ってくれる気になったのかい?♥」
マチ「そんなんじゃないよ。それよりあんた誰?」
「・・・貴方は?」
質問に質問で返されたのに苛立ったのか、顔を顰めながらこう言った。
マチ「マチ」
無愛想にそう言ったマチの顔は、あきらかに私へ次の言葉を促していた。
「・・・キール」
久しぶりにその名前を口に出してみると、相手は疑いもせずに頷いた。
マチ「そう。キール、あんまこいつには近づかない方が身の為だよ。じゃ」
そう言って、マチは早々にその場を後にした。
マチの後ろ姿を見ながら部屋に入ると、そこには気持ち悪い笑みを浮かべたヒソカがいた。
ヒソカ「わざわざ来てくれたのかい?♥」
「傷の手当てに来ただけ・・・でも、必要ないみたいだね」
椅子に置かれているヒソカの腕は、今はもう完全にくっついているようだった。
「マチにしてもらったの?」
ヒソカ「あぁ♥見惚れる程の能力さ♥」
「そう。じゃあ帰る」
ヒソカ「傷の手当てをしてくれるんじゃなかったのかい?♠」
「完全に塞がってるし」
ヒソカ「あぁ、これね★」
ヒソカはそう言うと、ベリッと何かを剥がした。
それは剥がされるとただの白い布になり、皮膚にはくっつけたような切り口が残っていた。
「それも能力?」
ヒソカ「あぁ。
「ふーん・・・」
剥がされた布を持ち上げて見てみても、ただの布に変わりはなかった。
「これを使って、皮膚を再現してたのか」
ヒソカ「ご名答♥さすがだね♥」
「見れば大体わかる」
そう言って布を置き、いつもの布のようなものを作り出す。
((
作り出したそれをヒソカの両腕に巻きつけ、小さく呟く。
発行し始めたそれを見て、ヒソカは面白そうに笑った。
ヒソカ「へぇ・・・♠」
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サダソ好き - サダソ死んじゃうんだ…!?(新しいッ/失笑)🤣 (11月4日 4時) (レス) @page17 id: a8d7b99445 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゥ(プロフ) - アクアさん» ありがとうございます!頑張ります! (2015年3月7日 20時) (レス) id: fa86efad4c (このIDを非表示/違反報告)
アクア - 面白かったです更新頑張ってください (2015年3月7日 17時) (レス) id: 2a7f5290d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゥ(プロフ) - ピカチュウ!!さん» そこらへんは自分でもどうしようか迷っているところなんですが← 一応考えてはあるのでこれからも読んでいただけると嬉しいです! (2015年2月11日 21時) (レス) id: 2952b56775 (このIDを非表示/違反報告)
ピカチュウ!!(プロフ) - とても面白かったです。ミルキと片割れじゃないのが気になります。容姿はシルバ寄りだから母親が違うとか?(´`) (2015年2月11日 1時) (レス) id: b4f1c47765 (このIDを非表示/違反報告)
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