無機物 132 ページ43
ミトさんの横で、料理の手伝いをしていると、意外と上手いと褒められた。
なんだかこそばゆい気持ちになって、すぐに料理へ目を戻した。
ミト「ふう・・・やっぱり女の子がいるといいわね。料理もはかどるわ」
「え・・・」
ミト「うちはゴン1人だったから、こうやって誰かと一緒に料理するなんて無かったもの。
それに、お友達を連れてくることも無かったし」
「友達がいなかったの?」
ミト「う〜ん・・・作りたいけど、作れない環境だったっていうのが正しいわね。
この島、人口が少ないから子供がほとんどいないの」
「へぇ・・・」
なんだかこの人には変に遠慮してしまうところがあった。
それは初対面だからなのか、ゴンの家族だからなのかはわからないけど・・・
ゴン「ミトさん、お風呂あがったよ」
ミト「早かったわね。ちゃんと洗ったの?」
ゴン「大丈夫だって」
そう言うゴンに疑いの目を向けながらも、笑って座りなさいというミトさん。
こういうのを親子って言うんだろうか。
ぼんやり、そんなことを考えた。
お風呂からあがって、テーブルに座ると、早速食事が運ばれてきた。
ミト「さぁ、食事にしましょう」
キルア「すっげー、美味そう!」
そう言って、早速料理に手をのばしたキルアとは違い、皆何故か手を組んで目を瞑っていた。
「・・・これなに?」
キルア「さぁ・・・?」
疑問符を浮かべる私達に、ゴンが小さくこう言った。
ゴン「恵みへ感謝してるんだ」
キルア「なんだよそれ、早く言えよな」
ミト「じゃあ、いただきましょう」
そのミトさんの声に素早く反応し、キルアは席に座った。
速い・・・。
ミト「キルアもAも、たくさん食べてね」
キルア「あ、はい」
「はあ・・・」
曖昧な返事をして、私はフォークを手に取った。
たくさんあった料理は、キルアとゴンによってあっという間に無くなっていった。
ミト「Aも、早く食べないと無くなっちゃうわよ?」
笑いながらそういうミトさんに、私はなんだか曖昧な頷き方をした。
ゴン「あっ、そうだミトさん!これがハンターライセンスだよ!」
そう言って、ゴンはポケットからハンターライセンスを取り出した。
ミト「ふーん・・・結構普通ねぇ・・・。えいっ」
受け取ったそれを、ミトさんは真ん中で折り曲げた。
ハンターに何の恨みがあるんだミトさん。
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サダソ好き - サダソ死んじゃうんだ…!?(新しいッ/失笑)🤣 (11月4日 4時) (レス) @page17 id: a8d7b99445 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゥ(プロフ) - アクアさん» ありがとうございます!頑張ります! (2015年3月7日 20時) (レス) id: fa86efad4c (このIDを非表示/違反報告)
アクア - 面白かったです更新頑張ってください (2015年3月7日 17時) (レス) id: 2a7f5290d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゥ(プロフ) - ピカチュウ!!さん» そこらへんは自分でもどうしようか迷っているところなんですが← 一応考えてはあるのでこれからも読んでいただけると嬉しいです! (2015年2月11日 21時) (レス) id: 2952b56775 (このIDを非表示/違反報告)
ピカチュウ!!(プロフ) - とても面白かったです。ミルキと片割れじゃないのが気になります。容姿はシルバ寄りだから母親が違うとか?(´`) (2015年2月11日 1時) (レス) id: b4f1c47765 (このIDを非表示/違反報告)
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