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無機物 124 ページ34

その日の夕方、私はなんとなく外へ出た。

もちろん、後ろには気づかれない程度にヒソカが着いてきている。

それにため息をつきながらも何気なく歩いていると、1つの声が私の耳に届いてきた。

男「ゴン対ヒソカの試合チケット!!超貴重だぜ!!」

振り返ると、そこにはチケットを持った男が立っていた。

ゴン対ヒソカ・・・そういえば、約束したとか言ってたな。

その男に近づくと、私に気づいたようで、チケットを推めてきた。

男「あんたもどうだい?今ならまだ残って・・・って、えっ!!?」

「・・・何」

男「い、いや!なんでもねぇ!!お前200階の選手だろう。特別にサービスしてやるよ!」

そう言って、男は私の手にチケットを握らせると、そそくさと去っていった。

なんであんなに怯えてるんだ。

そう思ったのも束の間。途端に辺りがザワザワと妙に騒ぎ出した。

どうやら皆私を見ているらしい。

その中に、さっきの男も見つけ、耳を澄ましてみると・・・

男「あれってあの"死神"だよな?ヒソカ戦で審判を殺したっていう」

男2「その他の試合でも、相手はなんらかの重傷を負ってるか、死んでるんだぜ」

男「俺、あんまり近づかない方がいいな。さっき喋っちまったし・・・」

男2「明日には殺されてたりしてな」

男「そ、そういうことを言うんじゃねぇ!!」

死神?

そうか。ここで私は大分殺したんだったな。

ヒソカ戦は審判が死んでしまったため、結局引き分けとなってしまったが・・・

「そろそろ、出て行った方がいいかもな・・・」

小さく独り言を零すと、私はホテルへと足を向けた。


なぜか久しぶりに見るような扉を開けて、私は中へと入った。

ズシ「っ!!Aさん!!?」

ゴン「えっ!!?」

キルア「嘘だろ!?」

「・・・なんでそんな驚くの」

修行でもしていたんだろうか、皆ウイングの前に並んでいる。

ウイング「Aさん。もう大丈夫なんですか?」

「動けないほどじゃない」

そう返してキルア達の後ろにあるソファに座ると、皆私を見つめたまま動かなかった。

目は私を心配しているように見えた。

「本当に大丈夫。ほら」

そう言って手の中にいつもの糸を作り出すと、あまり納得のいかない顔で、私から目を離した。

私はそれを見て、小さく息を吐いた。

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サダソ好き - サダソ死んじゃうんだ…!?(新しいッ/失笑)🤣 (11月4日 4時) (レス) @page17 id: a8d7b99445 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゥ(プロフ) - アクアさん» ありがとうございます!頑張ります! (2015年3月7日 20時) (レス) id: fa86efad4c (このIDを非表示/違反報告)
アクア - 面白かったです更新頑張ってください (2015年3月7日 17時) (レス) id: 2a7f5290d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゥ(プロフ) - ピカチュウ!!さん» そこらへんは自分でもどうしようか迷っているところなんですが← 一応考えてはあるのでこれからも読んでいただけると嬉しいです! (2015年2月11日 21時) (レス) id: 2952b56775 (このIDを非表示/違反報告)
ピカチュウ!!(プロフ) - とても面白かったです。ミルキと片割れじゃないのが気になります。容姿はシルバ寄りだから母親が違うとか?(´`) (2015年2月11日 1時) (レス) id: b4f1c47765 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゥ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年1月30日 18時

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