無機物 118 ページ28
―キルアside―
ゴン「なんだろう?あれ」
キルア「さあな。でも、姉さんの新しい能力であることは間違いない」
リングに立っている姉さんが持っているのは針でもナイフでもない。
真っ黒な大鎌。
キルア「なぁウイングさん。あの鎌、もしかして姉さんの特質系能力か?」
ウイング「きっとそうでしょう。彼女の具現化系能力に、特質系能力を掛けた」
ゴン「あれが、特質系・・・」
ゴンが隣でそう呟くのが聞こえた。
途端に、昨日見たグラスの水と葉を思い出した。
黒く染まった水に枯れた葉。
姉さんの能力は、完全に闇から作られてる・・・
直感でそう思った。
姉さんの生まれ持った才能は多分あの目にある。
小さい頃、まだ姉さんが俺と一緒にいた頃に、1度だけ見たことがあったあの目。
『お姉ちゃん?どうしたの?』
『・・・キルア、あっち行ってて』
『なんで?お姉ちゃん、また怪我したの?』
『いいから・・・あっち行って』
『でも・・・』
『キルア!!』
そう言って俺を見た姉さんの目は、いつもの黒色ではなく
何とも言えない青色に染まっていた。
キルア「・・・あぁ、姉さんは、普通よりちょっと特別なんだ」
ゴン「?」
不思議そうな目で俺を見るゴンに、わざとらしく誤魔化した。
多分。本当に多分だけど、あの時、一瞬だけ頭によぎった想像・・・
キルア「そんなわけないよな・・・バカらし」
そう言って、不安になる自分を誤魔化した。
いらない考えは、捨てるんだ。
―Aside―
ヒソカ「まだ隠していた能力があったのか♥」
「隠してない。これは私の新しい武器」
そう言ってヒソカに鎌の切っ先を向けると、楽しそうに口元を歪ませた。
ヒソカ「さっき僕に与えられたはたらきを持ち、かつ何度でも使えるってことかな♥」
「さすが、伊達に変態やってないね」
ヒソカ「今のに変態は関係ないんじゃないのかい?♠」
「結構ある」
そう言って、私はまだヒソカの血が残っているナイフを舐めた。
途端、口内に血の味が広がる。
こいつの血は、なんだか薄い。
「準備完了。いつでもおいでよ」
ヒソカ「・・・へぇ♥」
私の手を覆うオーラを見て、ヒソカは顔を歪ませた。
「
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サダソ好き - サダソ死んじゃうんだ…!?(新しいッ/失笑)🤣 (11月4日 4時) (レス) @page17 id: a8d7b99445 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゥ(プロフ) - アクアさん» ありがとうございます!頑張ります! (2015年3月7日 20時) (レス) id: fa86efad4c (このIDを非表示/違反報告)
アクア - 面白かったです更新頑張ってください (2015年3月7日 17時) (レス) id: 2a7f5290d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゥ(プロフ) - ピカチュウ!!さん» そこらへんは自分でもどうしようか迷っているところなんですが← 一応考えてはあるのでこれからも読んでいただけると嬉しいです! (2015年2月11日 21時) (レス) id: 2952b56775 (このIDを非表示/違反報告)
ピカチュウ!!(プロフ) - とても面白かったです。ミルキと片割れじゃないのが気になります。容姿はシルバ寄りだから母親が違うとか?(´`) (2015年2月11日 1時) (レス) id: b4f1c47765 (このIDを非表示/違反報告)
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