無機物 102 ページ12
「・・・ん！・・・さん！姉さん！！！」
「ん・・・？」
大声で名前を呼ばれ、うっすらと目を開けた。
「キルア・・・」
キルア「これ！！このクッキー何入ってんだよ！！？」
そう言われ、前髪を払いながら起き上がると、目の前には私が食べていたクッキーがあった。
キルアのこの焦りようからして、多分キルア以外の誰かが食べたのかもしれない。
バカか、いや、ここに放っておいた私もそうだけど。
「誰か食べたの」
キルア「ちょっとだけどな、でも様子がおかしい！姉さん、これ何入ってんの？」
「確か・・・神経毒？」
キルア「なんでお菓子にまで毒入れてんの！？」
「あぁーもう！！」と髪を掻き乱すキルアの横にはゴンが立っていた。
食べたのはズシか・・・
ゴン「というか、普通毒入ってるのに食べないよね？というか、Aは大丈夫なの？」
キルア「おいゴン忘れたのか？うちは一応暗殺一家だぞ。毒くらい昔からずっと
食べさせられてるっつーの！あーくそ、なんでこれくらい想像できなかったんだよ俺・・・
ってかなんでこんなの持ってんの！？どこで手に入れたんだよ！？」
「イルミ兄さんが送ってきた」
そう言うと、頭を抱えて忌々しい口調でイルミ兄さんを呼んだ。
長くなりそうだったから持ってきたけど、完全に失敗だったな。
「ズシはどこ？」
キルア「今は部屋で寝てる。食べたのはほんのちょっとだったから、症状もそんな酷くない」
ほぼヤケクソになって言ったように聞こえたが、ここは無視しておこう。
そう思いキルアを見ていると、ゴンがクッキーをまじまじと見つめているのに気付いた。
ゴン「う〜ん・・・普通のクッキーにしか見えないんだけど・・・」
「食べてみる？」
ゴン「えぇっ！！？い、いらないっ！！」
冗談で言ったつもりだったが、ゴンはかなり遠くまで逃げてしまった。
私が新たにクッキーを手にとった時、反対側にある扉が開いた。
ウイング「起きましたか・・・」
そう言って、私の横に立つと、ウイングは複雑な表情でこう聞いてきた。
ウイング「このクッキーには、何が入っていたのですか？」
キルア「神経毒だってさ。うちが使う毒は大体がそれだしな」
ウイングに、というより私に向かって嫌味ったらしくそういうキルアを見返すと、目を逸らされた。
ウイング「・・・貴方は、大丈夫なんですか？」
その質問に頷くと。ウイングは驚いたように目を見開いた。
キルアは私達のことを言ってなかったようだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 82人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サダソ好き - サダソ死んじゃうんだ…!?（新しいッ/失笑）🤣 (11月4日 4時) (
レス) @page17 id: a8d7b99445 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゥ(プロフ) - アクアさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2015年3月7日 20時) (レス) id: fa86efad4c (このIDを非表示/違反報告)
アクア - 面白かったです更新頑張ってください (2015年3月7日 17時) (レス) id: 2a7f5290d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゥ(プロフ) - ピカチュウ!!さん» そこらへんは自分でもどうしようか迷っているところなんですが← 一応考えてはあるのでこれからも読んでいただけると嬉しいです！ (2015年2月11日 21時) (レス) id: 2952b56775 (このIDを非表示/違反報告)
ピカチュウ!!(プロフ) - とても面白かったです。ミルキと片割れじゃないのが気になります。容姿はシルバ寄りだから母親が違うとか？(´`) (2015年2月11日 1時) (レス) id: b4f1c47765 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
