みんなの願い ページ10
貴女side
整備が終わり、私は部屋で休んでいた。
私はあるものをパソコンで見ている。
…昔の仲間との写真。
大人達に隠れてこっそり撮った写真。
感情というものがほとんどなかった幼い頃の私達。
情報を売っていたのも事実だが、仕事という名の暗殺業が中心だった。
唯一子供になれたのは写真をみんなで撮るとき…ピカッと光って画面に自分達が写るのが楽しかった。
見つかってはデータを消されたけど…
でも私はこっそり隠し持っていたUSBに
他の子達に言ったら大人達に告げ口されるかもしれないと思い、私がこっそり隠し持っていた。
もちろんリュウにも言ってない。
久しぶりに見た
この大勢いる子供の中で生き残ったのは私とリュウだけ…
二十五人も居たのに全員死んでいった。
私達 双子を残して…
みんな死ぬ間際に決まって同じことを言う。
「いつかここを抜けて、普通の暮らしを…私/俺達の分まで幸せに生きて…」
自分達で決めた訳でもないのに、この言葉が絶対と言っていい程この言葉を
そのときいつも思う。
みんないつかは普通の暮らしをしたいって望んでいたって
今、私とリュウはみんなのその願いを背負って生きてる。
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作者名:美歌 | 作成日時:2016年5月12日 0時