九十捌 ページ49
芦屋「ちょ!逃げることないでしょう!!」
安倍「うるせぇ!お前らとは合流しねぇ!」
逃げるように観覧車に乗り込み息を整える安倍とA
そこでハッと気がつく
安倍「『(勢いで観覧車乗っちゃった/乗っちまった)』」
事前に多軌から観覧車のジンクスを聞いており緊張が増す
空気を読んだかのように陽も暮れ始め夕焼けが赤く染まる
『晴齋…聞いて欲しいことがあるんだ。あの、そのえっと」
しどろもどろするAにクスリと笑みをこぼしそっと手を握る
安倍「この観覧車一周するのに10分もかかるらしい
逃げたりしない。だからゆっくり話せ」
優しく微笑む彼の顔は夕焼けを浴び綺麗で、更に鼓動が速くなる
しかし、優しい安倍の声と目線にAは一呼吸置くことができた
『いつも助けてくれてありがとう。私無茶してばっかりでいつも晴齋に心配かけて、分かっているのにムキになって怒らせる事言ってごめんね。』
安倍「助けて貰ってるのはお互い様だ。しかし、確かにもう少し危機管理を持って欲しい所だな」
『あはは…それに的場さんの事も、皆に迷惑かけないように気を使ってくれたんでしょう?本当にありがとう。それであの!』
ドキドキ心臓が煩い
手足も痺れて緊張する
見つめていた安倍から目を逸らし俯く
伝えないと…
伝えたい…
もう、誤魔化したりしない、私は……
『私…晴齋の事が好きです!』
パッと勢いよく顔を上げる
顔は暑く手は震えている
しかし目だけは晒さずに真っ直ぐ安倍を見つめた
一瞬何を言われたのか理解が追いついていない安倍は目を見開き固まる
しかし言葉を理解したのか直ぐに顔を手で覆い逸らした
『あ、その…ごめん。一度告白断ったのに自分勝手だったよね…』安倍「ち、違う!違うから少し待て!」
泣きそうになるのを必死で堪え安倍をみると耳が真っ赤に染まっていた
安倍「悪い…そう言われるとは思っていなくて動揺した。あーうん。
なら、俺たち両思いって事で良いんだな?」
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シェリー(プロフ) - 五月七日さん» 感想ありがとうございます。コメント頂いた時とても嬉しかったです。これからも皆さんに面白いと言ってもらえる様な作品を目指し頑張ります。応援本当にありがとうございます (2018年10月11日 20時) (レス) id: 23389edd7f (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 好きです!凄く好きです!凄く面白いし応援してます!更新待ってます! (2018年10月11日 14時) (レス) id: dbeede1e64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シェリー | 作成日時:2018年8月29日 7時