五十惨 ページ4
学校の正門でAが出てくるのを待つ安倍と芦屋
安倍の肩には鴉が座っている
周囲からは奇異な目を向けられ、安倍は不機嫌度が増していた
芦屋「(A早く出て来て〜安倍さんめっちゃ怖いよ〜)」
「あれ？花繪くんに安倍さん！どうしたの？」
正門から多軌が二人の元に掛けてくる。多軌の登場により芦屋はホッと胸をなでおろした。
芦屋「透〜！Aはまだ学校にいる？用事があるんだけど」
安倍「お前らいつからそんな風に呼び合う中になってんだ？」
芦屋/多軌「「メールで！」」
多軌「Aちゃんならとっくに帰ったよ。もう家に着く頃だと思うけど」
多軌の返事に一足遅かったと項垂れる芦屋
安倍は急いで追うよう走り出した
芦屋「あ！ちょっと待って下さいよ！安倍さ〜ん」
突然の出来事に多軌は反応出来ず二人の背中を見つめた
多軌「Aちゃんに用事ならまた妖関係かな？
………早く気持ち伝えられると良いね」
そこには居ない人を思い出し多軌は笑みを浮かべ家路に急いだ
Aside
家を目指し俯いたまま歩く
ボンヤリと今朝多軌に言われた事や、安倍の告白された事を思い出して居た
『(正直多軌に言われた事がピンと来ない…このままじゃ晴齋に返事ができない。そもそも誰かを好きになるっていう感情が分からない。滋さんや塔子さんは大切だけど、それは家族だからであって
多軌や田沼、名取さんも大切な友人だ…
特別ってなんだ？…)」
ため息混じりに思考を巡らせていると、ふと風がざわめき出したのを感じる
『どこだろ、ここ…』
辺りを見渡せば知らない景色。いつもの家路を歩いていたはずなのに…
『(引っ張られたかな…マズイ急いでここを出なきゃ)……！！』
突然背筋が凍るのを感じ、ゆっくり後ろを向く
「……ミタワ…ネ」
俯き長い髪で顔は見えないが隙間から覗く眼光は憎悪に満ちている
「アト、ヒトリ…アト一人デ力ガ戻ル」
手に持っている大きな鉈を持ち上げる妖
Aはやっと状況が飲み込めたのか悲鳴をあげ走り出した
「ニガシハ…シナイ…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シェリー(プロフ) - 五月七日さん» 感想ありがとうございます。コメント頂いた時とても嬉しかったです。これからも皆さんに面白いと言ってもらえる様な作品を目指し頑張ります。応援本当にありがとうございます (2018年10月11日 20時) (
レス) id: 23389edd7f (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 好きです！凄く好きです！凄く面白いし応援してます！更新待ってます！ (2018年10月11日 14時) (レス) id: dbeede1e64 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シェリー | 作成日時：2018年8月29日 7時
