五十弐 ページ3
安倍side
Aに告白をしてから数日が立った
返事を聴きに行きたい所だが依頼が多くあれから行けていない。だがこんな状況に少し感謝している
返事を聴くのが少し怖かった
安倍「…情けねぇな」
<どうしたのイツキ?>
安倍の独り言にモノノケ庵が様子を尋ねるが何でもないと軽い返事をして依頼主を待った
<依頼主が来られたわ、出迎えて>
扉を開けると服を着た赤ん坊くらいの大きさの鴉が入ってきた
鴉「主がモノノケ庵の主人か?」
安倍「はい。安倍晴齋と申します。ご用件受けたまります」
丁寧にお辞儀をして鴉に茶を点てる。鴉は茶を飲むと腕を組み安倍をジロジロと見つめる
安倍「何か?」
鴉「いや、主からアヤツの匂いがしてな。夏目レイコを探して欲しいのだ。」
夏目という言葉に安倍は険しい顔をする。
安倍「…探してどうするのですか?」
勘繰るような表情をする安倍に鴉はふーっと息を吐いた
鴉「恥ずかしい話人間の娘と約束をしてしまったのだよ。我の探し物を見つけたら、また会おうと
かれこれ50年ばかり立ってしまったが漸く探し物の在りかを見つけたのだ。レイコに会いたいが今どこに居るのか分からぬ…
主殿、どうか夏目レイコを探して欲しい」
深々と土下座をする鴉に安倍は思考を巡らせた
安倍「(危険な妖怪じゃなさそうだが、Aと合わせて良いのだろうか。アイツの傷つく姿は見たくねぇ、だか私情で依頼は断れねぇし…仕方ない)
ご依頼お受けいたします。丁度お探しの方の孫とは知人です。今から伺いますか?」
鴉「なぬ!孫だと!?合わせておくれ!」
鴉は安倍の両肩に手を置き大きく揺らす。ぐぬぬという効果音がつきそうな表情に、安倍は引き気味だった
安倍「わかりました。もう少ししたら奉公人(バイト)が来ますので一緒に参りましょう」
話していた矢先モノノケ庵の扉が開き、驚いた芦屋はドア越しで挙動不審になり、友人に別れを告げると部屋に入ってきた
安倍「だから、他のやつらには見えねぇって」
芦屋「だからっていきなり繋がないで下さい!心臓に悪いです!」
芦屋の話を無視してAの学校の近くに繋ぐようモノノケ庵に話を切り替える安倍
芦屋は心の中で盛大に舌打ちしていたとか
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シェリー(プロフ) - 五月七日さん» 感想ありがとうございます。コメント頂いた時とても嬉しかったです。これからも皆さんに面白いと言ってもらえる様な作品を目指し頑張ります。応援本当にありがとうございます (2018年10月11日 20時) (レス) id: 23389edd7f (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 好きです!凄く好きです!凄く面白いし応援してます!更新待ってます! (2018年10月11日 14時) (レス) id: dbeede1e64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シェリー | 作成日時:2018年8月29日 7時