麻痺と肺炎（翔） ページ19
先輩side
当直でまさか急患が翔くんでそのまま俺も手術に参加した。
「信じような...」
長時間の手術で汗を拭いてから翔くんがいる病室へ。
そこには智くんの姿が。
翔くんの手を握ったまま俯いている。
そっと肩を触って言葉を掛けると頷いた。
智「...生きてるだけ...良いですよね...」
「...」
その言葉に何も返せない。
智くんが何を聞いたのか知っているからこそ。
一命は取り留めたけど残されたもの。
小さい欠片を必死に集めて大きな欠片になって光るように。
生きているだけでも素晴らしいこと。
だけど、今後の事を考えると...
翔くんがこの状況を理解示してくれるかなとか。
上手く治療が進むのかとか。
もし、急変とか起きたらそれこそ兄弟は崩れてしまうだろう。
「....俺が主治医になったから、なんかあったら言ってな？」
智「はい...ありがとうございます」
少し智くんも翔くんと2人きりの状況を作って心の整理したいだろうし。
病室から出た。
『生きてるだけ良いですよね』って智くんが言った言葉を思い出す。
それがどんな形だろうと。
今までのように社会復帰が出来るのが難しいと言われても。
ショックで立ち直れない家族も見てきた。
でも逆に言えばしっかりと受け入れる家族もいる訳で。
悲しみ→受け入れ→理解って辿る。
それが暫くしたらまた同じような考えになることもある。
なるべくそうならないに協力していこうってなっても難しい。
「あぁ...そうか...」
医局に行く前に同僚の医師に会って話をされた。
追突した相手も搬送されてきたけど、先程亡くなったって。
生きているのは翔くんだけ。
一歩間違えていたら...って考えると震えが止まらない。
同僚「....翔くんには生きてもらわないとな...」
「...分かってる」
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tuna - お返事ありがとうございます。このシリーズ大好きなので楽しみにしています。兄弟妹愛のある絆作品楽しみです。 (2021年2月19日 23時) (
レス) id: 96f8b2d001 (このIDを非表示/違反報告)
Lima(プロフ) - tunaさん» tunaさま、ご感想･ご意見ありがとうございます。妹ちゃんににつきまして申し訳ございませんでした。今後お話にご意見を反映させて頂きます。今後もよろしくお願いします。 (2021年2月19日 20時) (レス) id: 40e4df6e73 (このIDを非表示/違反報告)
tuna - とても面白かったです。知らない病気等が知れました。が、お兄ちゃん達が大変なのに妹ちゃんが出てこなくて切なくなりました。妹は部外者みたいに感じました。 (2021年2月19日 18時) (レス) id: 96f8b2d001 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - Limaさん» お返事ありがとうございます！こちらこそありがとうございました。沢山叶えて頂きましたね(*´▽｀*) 最後まで楽しんで読ませて頂きますね(^^) (2020年9月6日 23時) (レス) id: 6d94367748 (このIDを非表示/違反報告)
Lima(プロフ) - 常夏さん» 常夏さま、そういった存在の小説になることが出来てとても感激です....！これからも楽しんで頂ければ幸いです。 (2020年9月5日 12時) (レス) id: 8c2f3cec2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lima
| 作成日時：2020年4月16日 21時
