麻痺と肺炎（翔） ページ24
先輩side
「あぁ...」
思わずそんな声が出る。
松岡に緊急で呼び出されて翔くんの病室へ。
いやぁ、大騒ぎだよ色々。
確かに言われた通り褥瘡が出来ている。
これ以上悪化させない為に傷口を潤ませてガーゼを貼った。
「あのさ、言ったよな？」
うつ伏せの体勢で寝ている翔くんに問いかける。
下半身の感覚が無いから怪我なんてした知らないうちに悪化している可能性がある。
そこから菌が入って合併症が起きるよってリハビリが開始される時に言った。
無理してやっても身体に負担が掛かってるから。
今回は車椅子に長時間座っていて腰の皮膚が圧迫されて出来たかな...って。
翔「...って...がんばれば...」
頭を撫でると伝わる熱さ。
少しずつ熱も出てきたかな厄介かも。
翔「...早く、手を借りずに...って」
言いながらポロポロと行き場を失った涙が枕に染みをつくる。
まだ経過途中だから出来ない事が多くあるのは当たり前。
完璧に出来るなんて少しずつやっていけば良いのに。
「...でもさ、こうなるまで無理して欲しくなかったよ。今は無理でもやっていくうちに出来るようになって行くからさ」
「傷が完治するまでリハビリ出来ないから。また出来るように頑張ろうな」
その言葉に応答は無くて俺がいる反対側を向いてしまった。
話している時に感じた熱はグングンと嫌なテンポで上がっていった。
翔「はぁ...はぁ...はぁ...」
夕方になると荒い息をするように。
「ごめんなー、これ付けるね」
翔くんの場合は風邪を引くだけでも命に関わる状態だから少しでも楽になるためにカニューレを付けた。
やっぱ、菌が入ってしまったかな...
ゲホゲホと咳もしている。
診察してみると何だか嫌な感じの音。
体位は右横向きになっているからそのまま背中にも手を伸ばして音を聴く。
「今さ、ここ苦しいよね？」
胸もとに触れながら聞くと頷いた。
厄介な状況になったな...
肺炎かもな...
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tuna - お返事ありがとうございます。このシリーズ大好きなので楽しみにしています。兄弟妹愛のある絆作品楽しみです。 (2021年2月19日 23時) (
レス) id: 96f8b2d001 (このIDを非表示/違反報告)
Lima(プロフ) - tunaさん» tunaさま、ご感想･ご意見ありがとうございます。妹ちゃんににつきまして申し訳ございませんでした。今後お話にご意見を反映させて頂きます。今後もよろしくお願いします。 (2021年2月19日 20時) (レス) id: 40e4df6e73 (このIDを非表示/違反報告)
tuna - とても面白かったです。知らない病気等が知れました。が、お兄ちゃん達が大変なのに妹ちゃんが出てこなくて切なくなりました。妹は部外者みたいに感じました。 (2021年2月19日 18時) (レス) id: 96f8b2d001 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - Limaさん» お返事ありがとうございます！こちらこそありがとうございました。沢山叶えて頂きましたね(*´▽｀*) 最後まで楽しんで読ませて頂きますね(^^) (2020年9月6日 23時) (レス) id: 6d94367748 (このIDを非表示/違反報告)
Lima(プロフ) - 常夏さん» 常夏さま、そういった存在の小説になることが出来てとても感激です....！これからも楽しんで頂ければ幸いです。 (2020年9月5日 12時) (レス) id: 8c2f3cec2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lima
| 作成日時：2020年4月16日 21時
