医者と病院きらいの妹part18 (ページ38)

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四男の壊れた心ページ38

智side

「そう...でしたか」

和室で長瀬先生から話をきく。

原因になった発端の話や自傷行為をしていたなど。

長瀬「入院するのがベストだと思う」

翔「...入院」

このまま在宅で和の事を守れるかって聞かれたら守れる自信は無い。

危険な物もいっぱいあるし、ナイフだってあるから自分達が寝ている間に...って可能性だってある。

入院する事で何か緊急時に身体的に異変があった時に対処出来るから...

何かある前に和を守りたい。

智翔「お願いします」

長瀬「ん、ちょっと電話してくるわ」

病院に連絡していつから入院出来るか確認してくるって。

翔「本当にこれで良かったんだよね、智兄」

智「うん。良いんだよこれで」

長瀬先生を覗く3人しかいない和室で話す。

智「何かあってからじゃ...後悔するから僕」

目を閉じると思い出す昔にあった出来事。

翔「ん、そうだね。ごめん思いだしたよね...」

長瀬先生にお世話になる前に違う先生が担当だった時。

高校生ぐらいの頃かな

長瀬先生から見て上司の先生。

今回みたいな事があって入院するしないって話があった。

でも、どうしても入院したくないって僕が言って在宅で和の事を守ろうってした時にあった事。

自分達が寝ている隙に大量に薬を飲んだ事があった。

自分が目が覚めて和が見当たらないって探したら台所に倒れていた。

大量に薬を飲んだせいで大きな負担があって意識が戻らない可能性があるとまで言われた。

奇跡的に3週間目に何とか意識を取り戻したあの時。

もう和の事も、自分の事も苦しめたらダメだって誓ってきた。

もう...あんな生死ギリギリな状態になった和を見たくないって。

だから守ってくれるなら守って欲しい。

そう思っていた。

長瀬「明日の午前中でも大丈夫か？そしたら保護室空くらしくてさ...」

なかなか戻ってこないなって思っていたらスマホ片手に戻ってきた。

「お願いします」

普通の病室よりも特殊な病室。

壁が柔らかったりして傷つかないような作りになっていたり、扉が分厚かったり。

今回が初めてだった気がする...

それほど症状が重いって分かる自分が怖い。