翔兄を庇う潤 ページ29
翔side
あれから数日後。
潤の病室はICUから一般病棟へ。
そうするとふつふつと湧く怒り。
なにかあったらすぐ言えって言っているのに。
今回は和が見つけたから助かったけど...
もし、あと数時間和が発見するの遅かったらとか
打ちどころか悪かったらとか。
考えるだけでも怖い。
『かなり痛みはあったはずだ』と先輩に言われた。
隠して無理して悪化した。
本当はぶつけたあの瞬間から....
後悔の念しかない。
もしすぐ念の為検査をお願いしていたら...
帰宅した潤の診察をしていたら...
こうはならなかった？
いや、そんなはずない。
きっと潤のことだから上手く交わすのだろう。
なんても無いよって。
でも今回このような事になってしまった。
「...あのさ潤」
潤「んん？...なに、翔兄...」
今後の為でもあるし潤の為。
今話さなかったらまた同じ事が起きるはずなんだ。
和「ほらー、潤そんな表情しないのー！」
何かを察した潤は表情を強ばらせた。
「お話だから、な？」
緊張してます！っていう雰囲気がただ漏れしているから少し笑ってしまいそう。
でも心は鬼にして。
＊
和side
翔「色んな人に迷惑掛かってるの分かってる？」
翔兄の声が静かに響く。
本当は退院前にお話をしようとしたんだけど...
翔兄の表情が日に日に怖くなっていくから早めに言った方が良いかなって(笑)
潤「...めんなさい」
翔「そうじゃなくて何で言わなかったかって聞いてるの！」
その声にビクッと肩を揺らす潤。
度を越したらさすがに止めるよ？
翔兄容赦なくズバズバ言うから。
潤「こわく....て、言えなかった...っ」
謝りながら次第に涙声になっていく。
しかしその姿に反応せず鋭い目線をする翔兄。
怖いよ〜！！
俺だったら逃げるもんこの翔兄だったら。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1500人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Lima
| 作成日時：2020年1月1日 1時
