和と雅紀の隠し事 ページ23
翔side
検査を一通りして気が付いた頃には日が登っていた。
智「あぁ...ほんとだ」
智兄も出勤して検査結果を見る。
肺炎の影響で胸水になっていた。
検査では直接チューブを刺して胸水を抜いてその検体が悪いか良いかと検査に回していた。
実際には悪性ではなくて肺炎治療と並行していくことで水が徐々に抜けていく。
和は病室に戻ってスヤスヤと寝ている。
少しはね、寝れるかなって。
智「雅紀は大丈夫そう？さっき色々聞いてさ〜」
「ん、大丈夫だよ。結局朝まであれから起きなかったみたいだし」
カタカタと朝上がった看護師のカルテを開く。
まだまだ体調は悪いに越した事ないけど...
「とりあえずは水量の確認をこまめに確認かなぁ...早く治まったらいいけど」
智「原因はわかっているし焦らずにだね。あと数日もしたら良くなるよ、きっと」
＊
和side
「いいじゃん、帰る」
智「いやこれやんないと許可下ろさないから」
退院前の最後の診察。
雅兄はひと足早く退院して病室は俺1人。
だからなのか入院がつまらなくてさ〜！
まぁ、色々合併症とかがあったからなんだけど。
2人部屋に1人の寂しさよ。
ベット上安静だし売店行くにも行けなかった。
そんな俺を知ってか雅兄が漫画を買ってきたり、ゲーム持ってきたり。
『お前まだ免疫力低いから！』って翔兄に怒られながら帰っていったっけ。
どれも優しさなんだけどね。
とりあえず早く帰りたいには変わらない。
「....分かったやる」
智兄の言うこと聞かないと帰れないし。
主治医の言うことは絶対！って。
スーと深呼吸をする。
智兄が真剣な表情で聞いているのが恥ずかしくなって思わず目線を下げる。
智「...ん、大丈夫そう。帰ろうか、和」
聴診器を外しそう言ってくれた。
和と雅紀の隠し事 リク end
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作者名：Lima
| 作成日時：2020年1月1日 1時
