焦りとめまい（潤） ページ47
潤side
無理言って退院したからか思っていたより辛い。
強めの痛み止めや貧血の薬の副作用がダブルでくる。
だからといって飲まない訳にもいかず....
「んん....」
痛み止めが切れると無意識に身体を擦る。
職場も『それは休め』って言われてるから、俺がいくら仕事したいって思っても周りがさ。
いつもならそれが嬉しいのに今回は申し訳ない気持ち。
吐き気もしてくるからご飯も少ししか食べれないし、そうなるとエネルギーが無くなるわけで...
電カル入力をしていると目が霞むとか。
集中力が切れやすくなってイライラしてくる俺。
誰かにこの気持ち当たりそうなくらい自分の体調に対して呆れている。
＊
雅紀side
潤が退院して、少しずつ良くなっているな〜って感じるんだけど...
なんかさ、帰ってきての家の雰囲気がさ...
智「なんで薬減ってないの潤。こっち向いて」
ソファーに潤、智兄が床に膝立ち。
智兄の手元には薬のシート。
帰宅してから誰かに薬をしっかり飲んだが確認されている。
智兄が持っているものは痛み止めのシート。
なぜ飲んでいないのかって問い詰められているみたい。
潤「ねむく...なる」
智「...だからといって飲まなくていいの？
違うよね？」
うんうんと頷く潤。
薬は大切なものだし、飲めない人もこの世にはいるわけで...
粗末にしちゃいけないって。
そう習ってきた。
何かしら理由があって飲まなかったのは事実だけど自己判断はちょっとね。
眠いなら抑えられる薬飲むとか、変更するとか...
マイナスをプラスにするのが医療だから。
智「ご飯食べてる？」
智兄による問診。
なかなか潤の体調が良くならないのは家族が一番焦っている。
だからこそ、心配しちゃうんだよね。
でもそれを感じさせないのが使命。
目に見えるほど痩せたから....
ん....
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1463人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Lima
| 作成日時：2019年9月28日 23時
