音と苦しさ ページ29
NOside
『チューブ入れるねー』
扉が開き空間にはまぶしい光が。
兄からスタッフへ引き継がれる。
ギリギリ挿管出来るかどうか焦点だったが無事に出来た。
その際にも心臓マッサージをされている。
点滴から喘息の薬と同時に心臓の動き促進される薬も入れられている。
服を切り裂けられAEDのパッドを貼られる。
警告を予告させる音声が聞こえ、それと同時に身体に身体が揺れる。
ピッ...ピッ...
幸い、1回のみで不整脈が改善された。
一命を取り留めたという事でさらに治療する為にエレベーターから救急へ移動する事に。
Aの身体は抱え込まれストレッチャーに移された。
＊
智side
『喉の炎症が治まるまで薬で眠らせるね』
その言葉に頷く。
ICUのベッドで眠っているA。
また明日詳しい検査をするみたいだけど、不整脈の方は経過観察と。
Aの体調とちょうど飲んでいた薬の副作用が影響出たらしい。
喘息はあと少しで挿管出来るか危うい感じだったらしくて、あと少し処置が遅れたら大変な状況だったって。
「...和は？」
翔「寝てる。安定剤飲ませたから暫く寝ているかもって先輩が...」
エレベーターが開いて、Aの処置が始まった時和は取り乱していた。
自分さえもどうなるかと恐怖心があった。
しかしそれ以上に和はショックが大きかったみたいで、『AEDやる』って聞いた時にタオルを顔に押し付けて声を殺して泣いていた。
自分の判断が間違えていたと。
自分は最低だ。
それは和の話を聞いていた翔からの話。
それは救急に行っても変わらず。
それを見た先輩がこのままじゃ辛いままだからと安定剤の錠剤を翔に渡した。
そのまま薬が効いたみたいでよく寝ているって。
翔「...俺は間違ってなかったって思うよ。実際にみんないたし、ね？」
「僕もそう思うよ。和には責めてほしくない」
ねっ ってお互い顔を合わせた。
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作者名：Lima
| 作成日時：2019年9月28日 23時
