冷たい心情（翔） ページ38
翔side
連日のように聞こえる暴言。
身体的にも限界になってきていた。
ついには先輩の前で倒れ...
自分で自分の事を操作出来ない。
俺があの日倒れて以降も遺族は毎日病院に来て抗議。
俺が外来にいると他の患者さんやスタッフにも迷惑掛かるから、落ち着くまで外来をパスしろって病院側が。
くっそ忙しい外来なのに...
病棟のみの仕事。
それ以外は医局にいて、仕事。
医局は俺1人。
「はぁ...」
俺の代わりに外来に出てくれている先生もいるから申し訳ない気持ち。
自分のため息がやけに良く響いて聞こえる。
数日経過すれば遺族も落ち着きを取り戻して納得するんだけど...
今回は例外。
幼い子供だからだろうか。
はたまた何か別の理由？
色んな思考をしても理由が思いつかない。
「んー！、ん？あっ、はーい」
デスクワークだとどうしても身体が固まる。
グーと両手を天井に伸ばしていたら聞こえた声。
椅子から立ち上がり、俺しか医局いないから声がした出入口ほうへ向かう。
「あっ、はい、あー...」
そこに向かうと製薬会社の男性社員。
『これ皆さんでどうぞ』ってその製薬会社が販売している栄養スナック。
小さいダンボールにわんさか。
製「これよかったらどうぞ。」
手渡しで渡されたオレンジジュース。
『先生お疲れでしょ？』って。
「ありがとうございます。」
ペットボトルのオレンジジュースと栄養スナックを受け取り、製薬会社は出ていった。
「...にしてもすごい量...」
箱パンパンに入った物。
まぁ、これぐらいすぐ無くなるのが医局の怖いところ(笑)
時計を見るともうすぐ夕飯。
「なに食べようか...」
ちょうど手元にあったペットボトルも無くなったし、もらったジュース持って食堂でも行くか。
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作者名：Lima
| 作成日時：2019年8月24日 23時
