雨のち晴れ（潤） ページ32
雅紀side
暑い、暑すぎる。
気温が低めの朝から1時間のランニングをしてきた。
小学生の登校時間と被る時間なんだけど、やっぱ陽が昇ると暑い。
家まであと少しってところで、自販機で塩分入りドリンクを買って家へ。
「ただいまー」
靴を脱ぎ捨てリビングへ。
買ったドリンクを飲みながらソファーへ座る。
「まだ起きてないんだ...」
起きて、外に行った時はまだ潤は起きていなかった。
帰ったら起きているかと思ったけど...
朝弱いから勝手に起こしたら、機嫌悪くなるのは目に見えている。
まぁ、休みだしね？
これが昼過ぎたら起こしにいくけど今はいいかな。
「あっ、おはよ。良く寝れた？」
そんな事を思っていたら潤が起床。
部屋着でまだ表情は眠そう。
潤「ん...今日さ、買い物パスしていい？」
「いいけど...どうかした？体調悪い？」
潤「んーん、大丈夫。ごめんね本当。」
ペットボトルの水を持って再び2階へ。
顔色も悪くなさそうだし、声色も暗くない。
んー？
久しぶりに2人の休みが合ったからショッピング行って、帰りに銭湯...ってプランがあったんだけど無しになっちゃた。
まぁ、無理して行く用事じゃないし。
全然大丈夫。
最近潤は部屋に篭っている時間が多い。
『仕事が忙しいんじゃない？』ってなれば辻褄が合うんだけど、そうじゃない気がする。
部屋で苦しんでいるんじゃないか、体調悪いの隠しているんじゃないか...
心配になって智兄に診察お願いしても異常は無かったって。
俺の考えすぎ...？
＊
潤side
最初は偶然じゃないかって。
でも日が経過していくごとに偶然じゃないって思うようになった。
『あっ！こんにちは。ここ良く使うスーパーなんですか？』
仕事終わりにスーパーで買い物してレジに並んでいた時。
後ろから声を掛けてきたのは先日、救急で俺が見た患者さん。
「えぇ、まぁ...」
こんな事あるんだ...驚きすぎてそんな返事をしてしまった。
その日は偶然って思って帰宅した。
しかし。
「っ...」
その日を堺に奇妙な事が起きるようになった。
仕事が終わってたまにはって病院の最寄り駅までバスに乗ると2.3人後ろにその人。
逃げるように電車に乗っても俺が降りる駅と同じ。
恐怖感が芽生えてきていた。
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作者名：Lima
| 作成日時：2019年8月24日 23時
