雨のち晴れ（潤） ページ31
潤side
「その後のご様子はいかがでしたか？」
△「特にこれといって...大丈夫です。」
１ヶ月後、再び外来で話を聞いた。
今月来た際には処方した薬を飲んだら随分落ち着いたって。
やっぱり自分に合う薬って大事なんだな。
△「...先生って一人暮らしですか？ご実家とかですか？」
電カルに記入していたら突然の質問。
「んー、兄妹と生活してますよ。」
うん、間違いではない。
一人暮らしでもないし...
△「兄妹って...！てっきり一人暮らしかと。」
「なんか気になることありましたか？」
普段の外来の患者さんは兄妹って暮らしていること言ってもそんなに色々言われない。
あんまり聞かれないことで少しドキドキ(笑)
とりあえず診察は終わり、患者さんは外へ。
『先生気をつけてくださいね、たまに変な気あって個人情報聞く患者さんいるので...』
俺についてた看護師が一言。
『ストーカーとか。ほら、先生かっこいいので患者さんも気になっちゃうんですよ！(笑)』
「えぇー、そんな人いるの？やべぇ、気をつけるわ。ありがとう。」
看護師の頬がさらに紅くなる。
うん、素直で良いと思うよ。
嫌いじゃない。
つ、次の患者さん呼びますね！ってそくさくさと外へ。
ストーカーか...
Aの一件もあったし、他人事じゃない。
”自分の身は自分と家族で”
あの一件があってから智兄が家族の前で言ったこと。
少しでも何か異変があったら。
様子が...とか。
引っかかる事があったら守ろうって。
智兄もAの事でかなり追い詰めたみたいで。
今後なんかあったら不安で仕方ないと呟いていた。
色々考えさせられる。
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作者名：Lima
| 作成日時：2019年8月24日 23時
