~MY treasure ~ (ページ35)

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さんじゅうにページ35

あー昨日は楽しかったなあ。とカウンターでぼーっとしていると急に昨日のヨシくんの言葉が頭に浮かぶ。

可愛いって言ってくれたことも、今度から送らせてとかさ…
いや、優しさなの全然わかってるけどこういうの慣れてなさすぎて意識してしまう自分が恥ずかしい…

カラン

ヨシ「あ、Aおはよ〜」

噂をすれば何とやら、今頭に浮かんでいた人が急に目の前に現れて動揺している私。落ち着け。

「あっ、あ、おはよ！」

「あれ？今日1人？」

ヨシ「うん、1人笑」

珍しいな、と思いながらヨシくんがいつも飲むコーヒーを淹れる。

ヨシ「あ、今日テイクアウトでお願いできる、かな？」

申し訳なさそうにいうヨシくん。
何かあったのかな。と思っても口には出せず。

「あ、うん」

そう言ってテイクアウト用に変えていると、ヨシくんは何か言いたげな感じでずっとソワソワしていた。

「はい、どうぞ」

ヨシ「あ、うん、ありがとう。」

「何かあったの？」

痺れを切らして私がそう聞くと、ハッとした顔をしてまたソワソワし始めた

ヨシ「えっと、俺さ」

喋り出したヨシくんは真剣な顔で私を見つめる。
こんなヨシくんの顔見たことないから、真剣なムードなのにまたドキドキしている私。

ヨシ「あー、やっぱまた今度！言う！うん！」

今度！うん！とずっと繰り返してるヨシくんが何故か可愛く見えて笑ってしまう。

ヨシ「おいー、何笑ってんねん笑」

たまに出るヨシくんの関西弁、心臓に悪いからやめてほしい。

「いや、なんか可愛くて笑」

なんやねんそれ、と笑いながら言っているヨシくんを見つめる。

…好きだな。と思ってしまった。

ヨシ「あ、あとさ」

「ん？」

ヨシくんはの気持ちに気づいたことを悟られないよう普通なフリをする。

ヨシ「これからこうやってしょっちゅう来れなくなるかも。」

「え、そうなの、？」

ヨシ「あ、いや全くってわけではないけど。うん。」

そうなんだ…

ヨシ「ふふっ、」

「何笑ってんの、」

ヨシ「いや、見るからに落ち込んだからさ、なんか嬉しくて。」

この気持ちに気づいたら、そこからはもう早かった。

好きと言う気持ちがどんどん溢れて。こうやってしょっちゅう会えなくなるのが物凄く寂しく感じた。