~MY treasure ~ (ページ43)

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さんじゅうきゅう　ページ43

タイミングの神様、ハルトがきたところでドリンクを作り始める。

ヨシ君とふたりだと緊張したし、丁度よかった…
ふたりきりじゃなくなったのは少し残念だったけどって言ったらわがままかな…

「おまたせ～」

出来上がったドリンクをハルトの前に出す。

「おっ、てんきゅ～」

いつもクールでおとなっぽい印象だけど、やっぱうまいな～なんて言いながら笑うハルトは
年相応にみえた。

ギャップ萌え？っていうのかな少し弟っぽいかわいさがある

ハルト「なにニヤニヤしてんねん(笑)」

出身が福岡とのことだったが、いつも一緒にいる日本人の子たちが関西出身らしく
移ってしまったというのを思い出してまた笑ってしまう。

「ふっ(笑)別に～」

ヨシ君のほうをみると、さっき淹れたドリンクがもうなくなりそうになっている。

「ヨシくん、おかわりどう？サービスするよ！」

あれ？少し元気ない？
というよりも機嫌がよくないような…

なんかしちゃったかな…

「ヨシくん…？」

ぼーっとしているヨシくんにもう一度声をかける。

ヨシ「あっ、ごめん、どした？」

「おかわり、いるかなって…、サービスするよ！」

あ～…と渋っている様子だ。
あれ、なんでだろ、なんか怒らせたかな、気分わるくなるようなことしちゃったんだろうか

いつもと様子が違うようなヨシくんに少し戸惑う。

ヨシ「あーいや、どうしよ

ハルト「作って、おかわり」

ヨシ「え？」

ハルト「いや、せっかく来たんだしもう少しいましょうよ。どうせ帰るとこも同じだし」

ね？と問いかけるハルト。
いや、私に聞かれても困るんだけど…

ハルト「ヨシくん、同じのでいいですよね？」

返事も聞かずにいいのだろうか…と戸惑っていると

ヨシ「じゃあ、うん…、同じのでお願いできる？」

少し困ったような笑顔で笑うヨシくん。
そんな顔、させたかったわけじゃなかったのに…

こうなったら少しでも、おいしいドリンクつくって元気出してもらおう…！！

「あ、

ハルト「どした？」

「豆、切れてたみたい。取ってくる！少し待っててねヨシくん！」

2人手伝おうか？と言われたけど、さすがに申し訳ないし断った。
疲れているだろうに、2人とも優しいな。

いや、2人だけじゃないヨシくんやハルトが連れてくるお友達は全員優しくて…
私もその優しさを返せたらな。

そう思いながらバックルームへ戻った。