はじめまして、私 (ページ2)

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めーーっちゃ気まずい。私の中でナンバーワン気まずいだよこれ。

階数ボタンの真ん前に立つ私と、左後方に立つほくと？さん。

『あの』

「。はい」

『すみません、5階押してもらってもいいですか』

「あ、5階ですね、」

『ありがとうございます。』

え！？この人5階の人なの？同じ階じゃん！！！

『お姉さん…は、押さなくていいんですか』

「あ、いや、私も5階なので…」

『あ！そう、なんですね』

「はい…」

「『………』」

いや、気まずっっっ

ﾎﾟｰﾝと到着を知らせるエレベーターの音。

「どうぞ」

『あ、どうも』

開ボタンを押して男の人を先に降りるように促すと、ぺこっと頭を下げ降りていく男の人。うわぁ、イケメンだなぁこの人…

男の人のすぐ後ろを歩くのはちょっと気が引けて少し間を開けて歩いて行く。

すると男の人の部屋も自ずと分かってしまう訳で、

「えっ？」

思わず声が出た。

すると後ろから来てた私の声に『？』とこちらを怪訝そうに見る男の人。あ、ごめんなさい、着いてきた訳じゃなくて

「あ、いや、すみません…私そこ、なんで…」

あはは、と笑いながら男の人の1つ奥の扉を指さす。

この人だったのか引っ越してきたお隣さんて…

『あ、お隣さん…』

「あ、そうです…えっと、」

『「………」』

ですよね…隣だから何って話ですよね…

「すみません、呼び止めたみたいになっちゃって…」

では…って言って私も部屋に入ろうと鍵を差し込むと

『あの、俺引っ越してきたばかりなんで、あれなんですけど、もし煩かったりしたら言ってください…』

友達に騒がしいのがいるので…いや、悪いやつじゃないんですけど…

なんて言ったかと思ったら、『じゃあ…』って言って部屋に入っていった男の人。

パタン、と締まった扉を見送り「あ、はい…」なんてワンテンポ遅れて返事をする私。

…友達想いなんだな(？)なんて思いながら部屋に戻る。

すごい、濃い1日だったな…