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鶴丸は一瞬納得しそうになった。
いやでもよく考えてみろ?孕ませようとしている事を許可する時点でアウトだろう。
やっぱり政府はクソ。鶴丸はそう実感した。
一つ疑問がなくな(った訳ではないがなくな)ると、もう一つの疑問が湧いてきた。

「…君たちはなぜその事を知っている?」
「Aさんの同期って人に聞いた。」

その問いにはペストマスクの少年が答えた。
表情は分からないが、その顔は歪んでいるという事が雰囲気で分かる。彼も無力な事を強く感じているのだろう。
どうにかして、これを止められないのだろうか。主を救えないだろうか。その悲願を込め、鶴丸は尋ねる。

「…あれを止める事はできないのか?」
「… Aさんさ、魂の半分を蛇神に握られているんだって。政府は万年審神者不足だ。もし止めようとする動きを見せたら、Aさん、政府に完全に管理されてしまう。それに止められたとしても、その握られてる魂、蛇神に潰されちゃうから。Aさんって、今でさえ寿命が元の三分の二なんだよね、どちらにしろ、長くは生きられないと思う。」

途方もない無力感に襲われた。
無理なのか、どうしようもないのか。この酷い事は止められないのか。
…主は囚われたままなのか。
いつの間にか止まっていた涙が、また溢れ出す。
これは絶望というのかも知れない。
止めなく流れる涙を止めることも出来ず、ガラスに縋り付く。

◇→←◇



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作者名:味噌田楽 | 作成日時:2021年5月23日 22時

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