魂迎鳥に逢う暁は ページ4
俺の手に、白くてすこしつめたい肌が触れた。ゆっくりと、慈しむように俺の指を撫ぜる。少女の瞳は、あくまでも冷ややかで、なのにどうしようもなく一途で、きっと俺を映すことはないのだろう。触れられたところから血が固まり、血栓を形作っていく。…これも石化の一つだ、などとお嬢様は仰っていたが。
蛇毒は最悪の場合、内臓の内出血や壊死によって死に至るらしいが…メデュラは俺を殺さない。俺はそう断言しよう。高飛車で傲慢で意地悪で孤独なお嬢様。彼女に従う者など、魔女であるメデュラ・ザーレッタの使い魔であり、彼女の魔力がないと死んでしまうようなこの俺ぐらいしかいないのだから。メデュラは孤独を何より恐れている。俺がいてやらなければ、天涯孤独な少女は今よりも更に辛い思いをしてしまうことだろう。例えば俺の係恋を、俺自身は忘れるだろう。例えば飽き性のお嬢様は、…悠久の時を彷徨うことになるだろう魔女は、きっと俺のことを忘れてしまうだろう。メデュラのことを理解しているのは俺だけだ。…なんて言ってみたいけれど、メデュラがいなければ…飽きられたら、俺はから紅に染まる竜田川すら見ることが出来ない。…メデュラ様、若しも貴女が俺のことを想って頂けるなら、その時は心中してくださいね。叶わぬならば、何をしてくださっても構わない…愛しい我が主の偽ならば。
続く
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of3107uyui(プロフ) - はいいろトムちゃんさん» 初投稿なのにこんなに早く反応をいただけるとは…しかも美しいと…綺麗に描こうとしている身としては嬉しすぎます！ありがとうございます！ (11月19日 21時) (
レス) id: 046d413ab4 (このIDを非表示/違反報告)
はいいろトムちゃん - コメ失礼します。こんなに表現が美しい小説占いツクールに来て初めて見ました！！更新楽しみにしてます！！ (11月19日 14時) (レス) @page1 id: 58e4ddea38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかなべ | 作成日時：2023年11月19日 13時
