白と黒と灰色と 5 ページ9
コナン君と他愛もない会話をしていると、気がつけば数時間の時が経っていた。
いけないいけない。
あまりにもコナン君が可愛いものだからついつい話し込んでしまった。
店内を見回せば、お客さんの姿もまばらでほとんど居なくなってしまっている。
安室さんも楽しそうに話すものだから話を続けていたけれど、これって相当迷惑だったのでは?
変にまた口を滑らしたりする前に、そろそろおいとました方が良いに違いない。
『すみません、長いこと居座ってしまって。安室さん、お会計お願いしても宜しいですか?』
「いえ、僕は全然構いませんよ。是非、また来てくださいね」
紳士的な微笑でそう言う安室さん。
勿論また来ます!追加で頼んだあむサンドの美味しさも異常だったしね!さすが安室さん!
なんて気持ち悪い思考は表に出さず、此方も笑顔で『はい!』と返しておいた。
なんかこの数時間で異様に演技力上がった気がするんだけど。
アイスティーとハムサンド、あとコナン君のオレンジジュースの分も払ってポアロを出る。
本当、幸せすぎる空間だった。
口を滑らしはしたけどリカバリーできる範囲だろう。と言うか、やましいことしてるわけでもないし仮に調べられても困ることはない、ハズ。
自分でも自分の過去がわからないから、自分が組織の一員とかの可能性もあるはあるんだけど。
『ま、私が悪いこと出来るとは思わないし大丈夫でしょ』
そう独り言を呟いた、その時。
グイッと勢い良く腕を引かれ、路地裏の方へ引き込まれる。
短い悲鳴をあげることは出来たものの、直ぐに口を塞がれてしまった。
コナンの世界に来たときからいつかは巻き込まれるだろうと思ってたけど、初っぱなから!?
コナン君に関わった瞬間にこれってどうなのよ!
安室さんもコナン君も拝めたし死んでも良いとは言ったけど!言ったけどね!?
こんな無意味に死にたくないわ!
そう思いながらバタバタと暴れていると、
「暴れないでください!私です、風見です!」
と囁かれた。
ピタリと動きを止め、振り返ると私の腕を掴んでいたのは皆ご存知。
降谷零の可哀想な部下、風見祐也だった。
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白菜(プロフ) - まいさん» もったいないお言葉感謝いたします…!更新の目処がたちましたのでまた徐々に更新していく所存でございます!まだ少しの興味がありましたら見ていただけると幸いです! (2019年12月31日 3時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 世恋さん» ひぇ、更新してなくて誠に申し訳ない限りです。また更新再開していく予定ですのでのんびりお待ちしていただけると嬉しいです! (2019年12月31日 3時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - とても面白くて続きが気になります。また更新されるのを楽しみに待ってます(^^) (2019年8月4日 23時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)
世恋(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください!! (2019年5月21日 10時) (レス) id: 2be61dc08d (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 杏さん» 閲覧有難うございます!文才なんて本当に無いんですが、皆さんにも出来るだけ雰囲気が伝えられるように頑張って書いていますので誉めてもらえて本当に嬉しいです!あむぬいばかりが転売されてる現状がとても悲しいですね… これからもこの作品を宜しくお願い致します! (2018年6月17日 23時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
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