【名探偵ｺﾅﾝ】私、今日から一般人辞めます

組織の探り屋さん 5 ページ22

この状況、非常に不味いな。

コナン君が何て言われて呼び出されたのかは知らないけど、さっきの会話から確実に組織関連の人間と確信したのは間違いないだろう。

安室さんに至ってはそもそも菖蒲と組んでるらしいし誤魔化しようがない。
事実、組織の一員らしいし。


どうする？
味方ですアピールでもするか？


いや、仮にも組織の一員なんだから何かしら別の安心要素がない限りは意味がない。

安室さんの公安とか、赤井さんのFBIみたいな。


……そうか！私、菖蒲がNOCかどうかすら知らないんだ！


幸いにもコナン君と菖蒲が問答しているお陰で此方には注目されてない。

考えろ。どう聞けばコナン君や安室さんにバレず自然にNOCかどうか聞ける？


「じゃあ、Aさんはどう思う？」


ヤバイ、話がこっちに振られた。

これ以上は悩んでる時間はなさそう。
菖蒲を信じて、一か八かだ！


『本当に大したことないよ。自分と菖蒲はいつも一緒だから変なことで衝突するのに慣れちゃってね……。大学も一緒だし。とはいってもそれ以外で接点があるわけじゃないけど』


そう言って足を軽くコンコンと蹴りながら目線で促せば、こちらへ向いてた視線が菖蒲へと移った。

しばし驚いたようにパチパチと瞬きをする菖蒲。
だが、此方の顔を見て理解してくれたのかすぐに笑顔を取り繕う。


「そうそう、特に僕は大学以外"何も"してないしね。なんか趣味合うんだよね」


『……そうなんだよね！』



ビンゴ！菖蒲はNOCでは無いらしい。


ってことは、純粋な黒ずくめの組織員？

いや、駄目じゃん。もっとヤバイことになっちゃう。

探られて痛い腹しかないのは悪手でしょ。
しかもその腹知られてるんだって。


私たちの一連の会話を聞いて、なにか引っ掛かったのか、あるいは安室さんと似た立場と勘違いしたのかコナン君は腕を抱えたまま考え込んでいる。


よし、いずれはバレるにしても今すぐにバレるような事はなさそうだ。

はぁーどうすっかな、この状況。

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