【名探偵ｺﾅﾝ】私、今日から一般人辞めます

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「小さくなっても頭脳は同じ！」
ってキャッチフレーズは誰もが聞いたことがあるのではないだろうか。

その名探偵コナンの舞台が、「東京」改め「東都」の米花町。

あのN◯Kがドッキリなんかするわけないし、ニュースで流れるってことはつまりトリップした、と考えるのが正しいわけだ。


って、なんか妙に落ち着いてる自分が怖いなぁ。
結構私、テンパるタイプなはずなんだけど。

にしてもトリップをリアルに体験する日が来るなんて。

嬉しいしテンション上がっちゃうけど、親はいないし、制服がないから学校にもいけないし、どうしろって言うのやら。


『……まぁどうするにしたって今すぐ死ぬ訳じゃないだろうし。好きな様にやればいいか』


せっかく聖地なのだから聖地巡り(本物)もしたい。

リアルコナン君も見たいし、ポアロに突撃して安室さんにあむサンド作ってもらいたいし。

あと沖矢さんか赤井さんを一目でいいから見たいよね。

佐藤刑事と高木刑事のラブラブも見たいし、キッドも見たいし、なんならコナン君の推理ショーだって。


うん、やりたいことがありすぎる。

でもこの中で一番現実的な事と言えば、ポアロでご飯を食べるぐらいかな？
それに運が良ければコナン君にも会えるかもしれない。


沖矢さんに関しては、変に会おうとしても警戒されるだけだろうし焦らずに機会を待った方がいいだろうしね。


うん、それがいい。そうしよう。


そう決めて服を着替える。

財布や通帳を覗いてみれば、明らかにあるはずのないぐらいのお金がつまっていて見なかったふりをしながらそっと閉じた。


『こんな金持ちじゃなかったんだけどなぁ。これが所謂トリップ特典ってやつなのかな』


なーんの説明もないからそう思っておくことにしよう。

普通こういうのって、何かしらの説明書かなにかあるものじゃないのかなぁ。


無いものはないんだから仕方ないけどさ。

でももうちょい優しくしてくれても良いんじゃ？


なんて愚痴を吐きながら準備を整えた私は、場所を検索して家を出た。

……ビックリだよね。徒歩10分圏内なんだよ？

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