少女と視察 パート６ ページ37
No side
木葉が擦れる音と、二人分の息遣いが聞こえる。
鶯が一羽、窓の外の手摺りに止まり、一声鳴いた。
木葉が擦れる音と、二人分の息遣いが聞こえる。
＿＿布が擦れる音も。
「本っ当にすいませんでした！！！」
立原が云和麗に向けて土下座をする。
云和麗は赤い顔のまま、何も云おうとしない。
立原の耳も仄かに赤く染まり、また沈黙が訪れる。
実際、云和麗の心中は大荒れだった。
(否なんやったん先刻の、マジでたっちーの声色っぽかったなんなんまじで。もう頭パンクするわ待ってなんでたっちーあんなことしたんや、あもう分からん、どしよ？)
目まぐるしく変わる云和麗の思考に立原が気付く筈もなく、やはり無言が空気を凍てつかせる。
立原がおずおずと上げた視線の先には、俯き加減の云和麗。
そして云和麗は、なんとか言葉を絞り出した。
「……忘れよ、うん。それで風呂入って、記憶水に溶かそう。水性なんかはしらんけど、溶けるて信じようや、記憶が水に。ほら云うやん？ 水に流そって。な？」
要するに、「風呂に行こう」である。
部下だし謝ってる立場だしまず抵抗する気が無い立原は、素直にその指示に従った。
二人で必要な着替えやシャンプー、身体を洗う奴やら何やらを手頃な鞄に詰め込み、大浴場に足を運ぶ。
道中、一人の女性がエレヴェーターに乗ってきた。
マスクと帽子をして顔が良く見えないが、立原は習性で云和麗を護るように位置を変えた。
同じく風呂へ行くことが目的なのか、女性は途中の階で降りようとはしない。
帽子から一瞬だけ覗いた、見覚えのある赤毛に云和麗は首を傾げた。
．
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新マカロニ(プロフ) - みみ@こたぬきさん» はいー！ありがとうございます！お褒めいただき光栄です！みみ＠こたぬきさんに幸あれ！！ (2018年12月22日 13時) (
レス) id: 803b2655e5 (このIDを非表示/違反報告)
みみ@こたぬき - おもろ!!どしてこんな文才あるん??まじ羨ましいわー!!更新頑張ってな。楽しみにしとる〜 (2018年12月22日 13時) (レス) id: 3a7b075e71 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅＠そらなー - 新マカロニさん» おｋ、おｋ！みたぜ！ (2018年11月3日 20時) (レス) id: 376d1601f9 (このIDを非表示/違反報告)
新マカロニ(プロフ) - 桜餅＠そらなーさん» 落ち着け餅よ。そして合作を本始動するぞい。詳しいことは更新した「神ミス重」にどぞ (2018年11月3日 14時) (レス) id: 803b2655e5 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅＠そらなー - そらるさんとまふちゃんの最後がすこ。まふって、ああああああ(( (2018年10月13日 15時) (レス) id: 376d1601f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新マカロニ | 作成日時：2018年7月24日 16時
