箱庭 (ページ16)

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初自己紹介ページ16

分駐所と共に404の車探しに奔走した翌日＿

芝浦署の裏にある分駐所を前にそわそわと落ち着かない気持ちになりつつも、そっと足を踏み入れる

あれから第4機捜が使用する分駐所の立地について桔梗さんに聞いたところ、問題はない。ということで完全に此処に確定した

そして長い時間かけて奮戦した404の車探しも一応の形をもって終わった
何とか昔の伝を使って見つけた車だが、使われているかと分駐所に来る前に確認したが普通に使用された形跡があった。よかった

自動ドアに出迎えられて中に入り、通路のままに左へ曲がると右手にはホワイトボードに隙間がないほど地図やら紙片が貼られていた

更にその奥へ進めば何やら賑やかな声がよく廊下に響いてきた

声のひとつは女性の声が聞こえる。既に桔梗さんは来ているようだ

「＿窓からうどんを湯切りにした人がいるって」

「誰だそんなけしからんことしたのは!…俺だ、はははは!」

「はははは!」

『………あの～』

楽しい空気をぶち壊すのは申し訳ないが、これ以上タイミングを伺っているといつまで経っても入れない気がした

そうして声を発すれば一斉に視線が己に集まる。同じぐらいの速さで振り返る彼らに息ぴったりだなあと心の中で呟いていた

「あっ!!この前のきゅるっとした子だ!」

その中でも飛び抜けて早く反応したのが奥のカウンター席に座っていた伊吹さんだ。がたりと椅子から立ち上がると気がついたら目の前にいた

すごい。足がはやい

「この前志摩ちゃんのせいで名前が聞けなかったんだよね～。俺、前にも言ったけど伊吹藍。藍って呼んでもいいし、あ。藍くんとかでもいーよ?」

「何が藍くんだ馬鹿」

いきなり距離を詰められたことに驚く暇もなく目の前でつらつらと話しかけられるので、ぽかんと見上げていれば伊吹さんが急に視界から消えた

その伊吹は志摩が伊吹の肩を掴み無理やり引き離していたが、本人は懲りてないのか志摩に何すんだよ!と文句を言っている

「紹介するわ。今日から第4機捜の一員として加わることになった小鳥遊Aよ」

『はい。今日からここに配属されました。どうぞ、宜しくお願いしますね』

伊吹が文句を言おうがスルーを決め込むAになかなか強かな子が入ってきたなあと志摩や陣馬は同じことを考えていた