It barks at the month. ページ27
荒れ果てた街中は地獄絵図と化しており、Qの異能による被害は甚大だ
ある程度予測はしていたが真逆ここまでの人間がQの異能により暴走を始めるとは思いもよらず、流石のオレも仕事を放棄する訳にはいかなかった
「萩原さん。指示通り市民の避難を優先し、襲いかかる人間の誘導が完了致しました」
『了解。誘導に当たった部下には直ぐに下がるよう伝言を頼む
それと、負傷者は直ちに拠点に運べ。参謀命令だ』
「判りました」
黒服が下がったのを尻目にそろそろ移動を始めなければと座っていた瓦礫から立ち上がる
被害を最小限に留めるのがオレのマフィアとしての最優先事項
煙草に火を付け一服しようと火を着けた途端、それはそれは白い虎が真上から降ってきた
おい、煙草の火が一瞬で消えたじゃん
だがここに白い虎…こと、中島敦が降ってくることは予測済みであった
分かっていて煙草の火を着けたので怒る気は更々ない
『呑気に立ち往生してていいのかい?』
「!……貴方は」
『初めまして。と、挨拶はほどほどにしよーぜ。今は逃げるのが最優先っ』
放たれた銃弾が脳天を貫くよりも速くひらりと躱す
あまり余計な労力は使えない。これからを考えれば
『白鯨から飛び降りるなんて行為、相当な心持ちじゃなきゃできん。
その勇気を称賛して、特別に助言してやる』
「わっ」
ぽいっと投げた忌々しいQの人形を中島は受け止めればきょとんとアホ面を曝け出している
それに口の端を吊り上げ乍昔の誰かに似ていると少し過去を懐かしんだ
『この先を進んで右に曲がれ。そうすれば並走してくれる』
「へ、並走?」
『オレはやるべきことがあるから一緒に行けないからね。代わりに太宰の元へ案内してくれるよ』
頭上に疑問印を浮かべる中島の背を押す
彼がいた場所には白鯨からの銃弾が地面に埋め込まれている
流石にここは危険だと理解してくれたのだろう直ぐ様駆け出したその背中にこれで状況は好転するだろうと確信を持つ
再び煙草に火を着けてから崩れた建物の影に隠れ通信機を繋げる
『もしもし、中也か?』
「信雅か。此方の交通網は死守できてる、何時でも構わねえ」
通信機越しの騒音は悲鳴と銃声が織り混ざりそれで交響曲が作れそう
『にしし。絶対にオレの許容範囲から逃がすなよ』
「はッ、云ってろ」
憎まれ口を叩く余裕はあるそうだ
全く、生意気に育ったなおい
『却説と…なら始めるぜ』
たまには良いところ見せないと、幻滅されるからね
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蜜柑(プロフ) - かりんとうさん» コメントありがとうございます〜1から読んでもらって書いた本人としても嬉しい限りです…!更新は不定期ですが出来る限り尽力していきたいと思います。これからもよろしければ応援のほどよろしくお願いいたします! (2019年5月6日 12時) (
レス) id: f7e2178304 (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう(プロフ) - 1から読みました。本当に面白くて面白くて、読み進める手が止まりませんでした笑こんなに素敵な作品があったとは……！これからも更新楽しみにしています！！頑張ってください！ (2019年5月6日 12時) (レス) id: f31ecb66db (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - イエさん» コメントありがとうございます…何故だか完結したことになっておりますが続けていきたいと作者本人は思っております…!更新は今停滞気味ですがこれを機に更新していきたいと思います〜… (2019年5月5日 8時) (レス) id: f7e2178304 (このIDを非表示/違反報告)
イエ - お、終わり？面白かったのに…頑張って更新してください！お願いします！ (2019年4月29日 23時) (レス) id: e962cbea86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜柑 | 作成日時：2019年1月5日 14時
