人生万事塞翁が虎 ページ7
場所は変わって食事処
ガツガツと隣で本当に茶漬けを胃に収める敦くんの食べっぷりに驚愕せざるを得ない
むっちゃ食べるじゃん
「そういえば、Aは何故太宰と一緒に居た。お前は確か非番だっただろう」
『ああ』
正面からの国木田さんの問いに私は紅茶を飲んでいた手を止める
『買い物を終えて帰宅しようとしたら敦くんと共に流れている太宰さんを見つけたので』
「成程、そういうことだったのかい」
「何が成程だこの迷惑噴出機…!非番のAの手を煩わせるな!」
『まあまあ国木田さん、私は気にしてませんよ。それに仕事がないとどうにも落ち着かない』
「私はAは働き過ぎだと思うがね」
もっと休むべきだと告げる太宰さんに私が取りかかる仕事の半分は貴方が投げ出した書類作成何ですけどと微笑めば斜め前の彼は笑うことで誤魔化してきた
おいこら
『それより御二人は今日は依頼の途中でしたよね?いいんですか呑気にしていて』
「何も良くはない。見ろ、予定が大幅に遅れてしまった」
「国木田君は予定表が好きだねえ」
「これは予定表では無い!!理想だ!!」
予定表と言われたのが勘に障ったのか国木田さんが机に理想と表紙に書かれた手帳を太宰さんの前で叩きつける
紅茶が溢れないようにカップを持ったのは正解だ
「我が人生の道標だ。そしてこれには仕事の相方が自 殺嗜癖とは書いていない!」
『大変ですね国木田さん…』
「本気でそう思っているなら代われ、A」
本当に太宰さんに振り回され疲弊しているのか私に飛び火が飛んできた
「私はAが相方でも構わないよ?寧ろ歓迎するけど」
「太宰……!!」
『いやあ、私も構いませんが…あの人に許可を取ってからですね話は』
敦くんを除く私たちの脳裏に浮かぶのは探偵社随一の名探偵
取引は無いに等しいので国木田さんは項垂れるし太宰さんも苦笑いだ
「ぬんむいえおむんぐむぐ?」
そんな私達の様子に疑問を抱いたのか敦くんが口に物を入れながら問う
「五月蝿い。出費計画の頁にも俺の金で小僧が茶漬けをしこたま食うとは書いていない」
「んぐむぬ?」
「だから仕事だ!!俺と太宰は軍警察の依頼で猛獣退治を__」
「君達なんで会話できてるの?」
『あはは』
ある意味息の合っている組合せだ
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作者名:蜜柑 | 作成日時:2018年7月7日 17時