これは、私とのさよなら3【飯田 リンタロウ】

密室の謎 ページ20

チエさんを殺したのは私たちが推理したとおりリツちゃんだった
いつもなら狼を処刑したことから脱出の扉が開くはず


緊迫した空気の中で脱出の扉が開かれる


が、次に目に飛び込んできたのはlast doorと書かれた扉


「ドアの先にドアがあるねー?」


いつもとは違う展開に誰もが首を傾げる


(last doorってことは…この先が外ってこと?)


「おめでとうございます!とうとうたどり着きましたね!」


私の疑問に答えるようなメリーの声にそれぞれが目を見張った

ちらっと見上げたリンタロウの横顔は相変わらず道化を演じている


「このドアが最後の脱出の扉だ。これを開くと外に出ることが出来る」


その扉を開けるためにはまた狼ゲームをやらなければいけないのか

そうなると少し気になることがある


「ちょっと待て」


メリー達に聞くべきかと私が口を開くよりも早くコウが静止の声をあげる


「ここにいる全員は俺を含めて四人だ。狼ゲームを行うにしても公平に実行できない可能性が浮上してくる」


「公平…?」


『狼の共犯説を危惧してるってことが言いたいんだよコウは』


もしも狼が誰かと手を組んで羊を殺したとしたらその裁判は狼陣営が二人もいることで圧倒的に羊が不利になる

確かに公平とは言い難い


「その心配はありません!何故ならこれから行うゲームは狼ゲームではなく、狼デスマッチてわすから」


(デスマッチ…死闘?)


「つまりは最後の一人になるまで純粋な殺し合いをしてもらう」


誰かの息を呑む音が聞こえた

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