狼ゲームのはじまり ページ15
オサムさんと別れて次に向かうのは物置…にしようと思っていたのたが、中にいる目玉の髪留めをつけた女性はお取り込み中みたいなので後回し
近くの植物室に向かうとこれまたスレンダーな色気を漂わせる女性と赤い丸眼鏡の女性が談笑していた
「…あら、貴女は」
「Aちゃんやん!こっちおいで〜」
入るべきか悩んでいた私に気付くと二人は穏やかに私を手招きして近寄った私を強引にソファに座らせた
『えっと…』
「貴女とは自己紹介がまだだったわね。私は海堂ミホ」
「ウチは森ミサキってゆうんや〜よろしくね」
まさか向こうから名乗られるとは思わなかった。…これが気遣いのできる大人の女性ってことか……
『よろしくお願いします…あの、お二人はどうしてここに?』
「いくら武器庫をタケオさんとタクヤさんが見張っているからといっても不安がなくなったわけじゃあないから…」
(あのハット被った男性はタクヤさんって名前なのか…顔は舞台で何度か見たことあったんだよね)
「Aちゃんもやっぱり怖くなって歩き回っとったん?」
『まだ自己紹介をしていない人がいたので一応挨拶に…』
「そんなに堅苦しくなくてええよ〜歳もそう変わらんやろうし」
この現状だからこそミサキさんは明るく振る舞うのだろうか…それとも元々こういう性格なのかまだ判断がつかないけど前者ならこの人は強い人だなあ
「おや、先客がいたようだね」
「サトルさん」
「あの人は米森サトルさん。現役の精神科医よ」
ポットとカップを手に植物室に入ってきたのはいかにも暗い顔をした男性だった
ミホさんの説明を受け軽く会釈をすれば彼も会釈を返した
『サトルさんそれは?』
「ああ、珈琲を淹れたんだが少し多く淹れすぎてね。もしよければ一杯もらってくれるかい?」
「すみません…珈琲飲めなくて」
『私はどっちかというとココア派なので遠慮します』
「二人ともまだまだね。一杯頂いてもいいかしら?」
ミホさんが珈琲をもらっているのを横目に座っていたソファから私は立ち上がった
「あら、もう行くの?」
『まだ他に探索してみたいところがあるので』
「ウチもお腹が空いたしキッチンでなにか作ってこようかな」
それではと頭を下げミホさんとサトルさんと別れた
後にこれがミホさんとの最後の対話になるとはこの時の私は知りもしない
324人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蜜柑(プロフ) - ゆうるみんさん» 誤字指摘ありがとうございます…! (2019年2月6日 18時) (レス) id: f7e2178304 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうるみん - ページ34でミホさんを殺したのサトルさんじゃなくてオサムさんになってますよ〜 (2019年2月6日 18時) (レス) id: ad5ceb69da (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - ルナさん» 誤字指摘ありがとうございます…!!本当にミホさんには申し訳ないですorz (2018年4月5日 22時) (レス) id: f7e2178304 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 桜羽さん» ひえ…コメントありがとうございます(*´-`)かっこいいリンタロウになるように頑張っているのでとてもありがたいお言葉です (2018年4月5日 22時) (レス) id: f7e2178304 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 19ページの初っ端ミキさんが死んでますよー('ω') (2018年4月5日 22時) (レス) id: 217128913f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蜜柑 | 作成日時:2018年4月4日 20時