【鬼滅の刃】色々設定盛り込みすぎな転生少女は全員の幸せを願う・零 (ページ5)

今日:16 hit、昨日:17 hit、合計:50,717 hit

昔話ページ5

私はよく村でお手伝いをして、お礼としてお菓子を貰っていた

ある日お父さんに頼まれ、森が近い家の裏で薪割りのお手伝いをしていたときだった

休憩中に縁側に座ってくつろいでいると、お父さんがお茶を持ってきて隣に座った

「ああ、今日は良い天気だ。

…そうだな、休憩ついでに昔話でもしようか」

突然、お父さんは昔話を始めた

「大昔にね、村に災いが起こった。皆が寝静まった真夜中に、恐ろしい怪物がでたんだ。

その怪物は、次々と村人を食べてしまった

村が大変だ。そう思った私たちのご先祖様は、私たちの家の前にあるあの社で神様にお祈りをしたんだよ。「あの恐ろしい怪物から私たちを助けてください」ってね。」

『…その後、どうなったの？』

「社の目の前まで迫ってきた怪物は、突然天から現れた神様によって倒され、消えていきました。」

『神様が助けてくれたの？』

「ふふ。その後、お礼を言おうとした村人の前で、神様は森の奥へと消えてしまいました。おしまい。」

神様、そんな存在を信じては居ない。
とはいえ、現実で転生をした私からすると夢のあるお話だった

「A。四歳になっただろう？贈り物として曲を聴かせてあげよう」

そういって、お父さんは笛を取り出した。

♪～

周りは静かな森の中、辺りにお父さんの篠笛の音だけが響いていた。

神秘的と云えば良いのか、形容しがたい音色に包まれながら、お父さんの音を聴いていた。

演奏が終わった後、お父さんは私に向かいあって、

「A。これから毎日鍛えなさい」

と言った。

『……ん？』

父の笛の音色に聴き入っていた私は、しばらくぼけっとした後に、父の言葉を理解して目を見開き、阿呆な声を出した。

「計画書はここにある。この通りにやるんだ」

『体、鍛えるの？…どうして？』

「…一年頑張ったら、来年の誕生日に篠笛の吹き方を教えてあげｙ」

『やる!!!』

篠笛の吹き方、知りたい！

演奏する姿もお父さんはかっこよかった

私もお父さんのように吹けるのだろうか…

「ふふ、ありがとう」

父の白い髪が、優しく揺れた

その日から、本当に過酷な鍛錬が始まった

少しずつ、限界を超えていく。
最初の数日まだ良かった方だった

お父さんは、ぎりぎり体力の持たない限界が見えているかのようだった

つまり、日に日に難易度が上がっていく。

まさに地獄だった

『笛!!』

…子供の好奇心って恐ろしい