【鬼滅の刃】色々設定盛り込みすぎな転生少女は全員の幸せを願う・零 (ページ16)

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決意ページ16

大きな倉庫のような場所

母と入れ違いで耀が入ってきた

『お母さん、お父さん、何で!!』

私がお母さんの言葉を飲み込む前に、お母さんは部屋から出て行った
叫んでも、叩いても、扉は開かない。

「鬼舞辻無惨」

…お母さんの最後の言葉

嗚呼、世界とは残酷だ。

お母さんは脅威の存在を知っていた。多分お父さんも。そして何も出来ない私を逃がしてくれたのだ

今になって理解した。この世界のこと。

「A、呼吸の仕方を変えると良いのよ」

「自分で一番速く走れる呼吸法を探してみるんだ」

「常中も出来るようになってるs…」

”呼吸”ねぇ。

最初はただの転生特典とか、親普通だしこういう世界なんだとか思っていたけど。

”常中”とかも、今聞けばわかる。

山を越えるほどの身体能力を引き出す呼吸

…そんなの確かに一つしか知らないわ。

…ここ、鬼滅の刃の世界なんだ。

それ以外に、”あの”名前を聞く理由も無い

「どうした、具合でも悪いか？」

『そりゃ最悪ですわ。いきなりこんな事になって、普通になんてしてられる訳がない』

しかし、だ。
このままこうしているわけにもいかない

きっと敵は鬼舞辻なのだろう。

もし、今飛び出しても鬼舞辻無惨になんて勝てないのは私も判ってる

鍛えてたって事はお父さん達は鬼殺隊か何か。
私が行ったところで100％足手纏い

ラスボスだぞ、あれ。やばぁ←

…つまり今、私のしなければならないこと。

『お母さん、お父さん、待っててね』
…助けを呼んでくるから。

今がどうだかわからないけど、鬼殺隊はある筈

お母さんが言った道。
確かそこの床下から外へ出て、真っ直ぐ進むとある、大きな家。そこでこの手紙を女の人に渡す。

つまり人がいる。行かなきゃ

私は心配そうに覗き込む耀を連れて、走って女の人の家に向かった。

外は暗く、闇は深い

番傘を持ち手を引かれる少年と、涙を流して走る転生少女は、今、彼らが物語の始まりに立っている事を、知らない。