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とある日、私はじっちゃんもといゼノさんに呼び出された。
『ゼノさん、なにかありました?』
「………」
『っっ!!!??』
そしていきなりナイフを投げられると言う始末。
危うく顔面に刺さるところだったそれを、自分で褒めちぎってあげたいほどの奇跡の反射でよけた私の顔面は蒼白である。
恐る恐る後ろを振り向くと、避けたナイフ壁に綺麗に突き刺さっている。固い石壁にな。
次いでナイフを投げた当の本人の顔を見ると、「ふむ、反射はまあまあじゃな」と満足そうに頷いた。
『わ、私なんかしました…? 殺される…?』
「む? いやなに、イルミがお前を鈍臭いと溢しておってな。試してみたんじゃが…まさかアレを避けれるとは思わんかった」
『避けれるとは思わんかった?避けれないと思って投げたの?えっなにこのおじいちゃん…こわ…』
私をキキョウの母さんとお揃いの顔面にしようとしてたのかハハハ笑えねーよ。お揃いところか貫通して人生終了だわ。
「まぁ元々お主は反射神経は悪くはないしの」
『いやいや避けれなかったらどうしたんですか…』
「なに、避けたから問題ないじゃろ」
『わたし結果論きらい!』
なんとも絡みにくい返しをしてくるゼノさんに私は脱力した。
「ああ、それで本題は別にあってな」
『??』
「A、今年のハンター試験に参加してみてはどうじゃ? 最近よくイルミと出かけるじゃろう。仕事でもいずれライセンスが必要になる、持っていると便利じゃろう」
『うわ死亡フラグっぽい…イルミさんに任せよう…』
「お主ももう大人じゃろうが…」
呆れた顔をするゼノさん。私だってここに身を置かせて頂いてる手前、なるべく期待には応えてあげたいとは思っているけど、ゾルディック家の皆さんと違って念が使えることを除けばほぼ一般人ですしね。
「ーー除けば、な」
『……』
なんですかその意味深な言い方。
ゼノさんはやれやれと首を振ったあと、私を宥めるように言う。
「ごく稀にワシらのような例外はおるが、一般に念能力の使用はおろか皆存在すら知らぬ。それはお主も知っておるじゃろ。ハンター試験を受ける受験生も然り。そこに混ざろうと、既に念能力を取得しておるお主が怯えることはなにもないじゃろう」
『や、確かに気休めにはなりますけど…』
「それでも死んだらその時はその時じゃ」
『余計な一言!』
ゼノさん…信じてたのに…。
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ノーレー(プロフ) - 久々にHUNTER×HUNTERにハマって帰ってきたらパスワードかかってたんだが…悲しすぎてつらい (5月2日 17時) (レス) @page19 id: 2e479ce041 (このIDを非表示/違反報告)
みりん。(プロフ) - 久しぶりに見たら続編にパスワードが…… (2020年3月3日 2時) (レス) id: 7d98ce980d (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - とても面白いです、、、!続編見たいのにパスワードが、、、( ; ; ) (2020年2月24日 19時) (レス) id: f5ceaf5555 (このIDを非表示/違反報告)
あおり - 更新楽しみに待っています!久々に見ようと思ったら無くなってて焦ったんですが、また戻っててよかったです!面白い作品です!気長に待ってます!頑張ってください(*¨*) (2020年1月13日 22時) (レス) id: 33577d4864 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキューlove - ハイキューの方もハンターハンターの方も何回読んでも笑えます。未確認さんの書き方大好きです!これからも頑張ってください!楽しみにしてます! (2017年7月25日 12時) (レス) id: 71aedbb3ec (このIDを非表示/違反報告)
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