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『ッいってー!!クソが!!!死ね!!!』
ヒュ〜〜〜〜〜〜〜ズドン!
まさにそんな効果音でケツから落下した私ですこんにちは。
気を抜いていて受け身すら取れなかったケツがクソ痛いよ!!
「……お前、口悪すぎだろ…」
『!?』
静かで、誰かいるなんて想像すらしていなかった空間に、声が聞こえて驚いた。
改めて顔をあげると、ハゲがいた。
ついでに若干引いた顔で私を見ていた。
なにその目。
というかなんでいるんですか!
「ああ、なんか二人いねーと駄目みたいでよ。もう一人来るのを待ってたんだけど、……予想以上の奴きたわ」
『それは誉め言葉として受け取っておきますね??』
辺りを見渡すと、そこはコンクリート打ちっぱなしの狭い部屋だった。
あるものは監視カメラとドア。ドアの前に机と貼り紙。
灯りは蝋燭が部屋の天井の角に数本あり、ゆらゆらと揺れる炎がぼんやりと部屋をてらしていた。
『……それと、手枷かな?』
ぶつけたお尻を擦りながらドアに近づくと、机の上に手錠みたいなものが置いてあった。
貼り紙にはこの錠で繋がりながら共にクリアしろ的な事がかかれていた。
どちらかが死んでも駄目らしい。なにそれ。
「つまるところ俺たちは運命共同体ってわけだ!俺はハンゾー、よろしくな!」
『……Aです…、……マジかぁ…』
「おま、なんだよその顔!俺だってお前みたいな女と組みたくなかったぜ!」
『なんだと』
顔や性格のことなら許さないけどともかく。弱そうとか思ってるなら、多分本気出せば私のが強いんだからな!?と内心で反論した。
けどこの人、いつもがどれくらいかは分からないけど、今回の試験の参加者中では結構上位の実力があるように見える。
「……とにかく、ここで文句言い合ってたって仕方ねーし、早く行こうぜ」
『うぃっす』
私の右手首と294番のハゲの左手首を錠で繋いだ。
『鎖の限界まで私の手に触れないようにしている辺りすごく傷つく』
「ばっか、俺はお前が嫌だろーと思って!」
『まさかの優しさのギャップにトゥンク』
「やめろ」
監視していたのであろう試験官から放送で笑われつつも、扉が開いたので足を進めた。
盗聴もされているのね、迂闊な発言できないね…。
「君たちの通る道は一瞬の気の緩みも許されない、せいぜい注意して行くことだ」
そう試験官が言うのを聞いて、少しだけ気を引き締めた。
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ノーレー(プロフ) - 久々にHUNTER×HUNTERにハマって帰ってきたらパスワードかかってたんだが…悲しすぎてつらい (5月2日 17時) (レス) @page19 id: 2e479ce041 (このIDを非表示/違反報告)
みりん。(プロフ) - 久しぶりに見たら続編にパスワードが…… (2020年3月3日 2時) (レス) id: 7d98ce980d (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - とても面白いです、、、!続編見たいのにパスワードが、、、( ; ; ) (2020年2月24日 19時) (レス) id: f5ceaf5555 (このIDを非表示/違反報告)
あおり - 更新楽しみに待っています!久々に見ようと思ったら無くなってて焦ったんですが、また戻っててよかったです!面白い作品です!気長に待ってます!頑張ってください(*¨*) (2020年1月13日 22時) (レス) id: 33577d4864 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキューlove - ハイキューの方もハンターハンターの方も何回読んでも笑えます。未確認さんの書き方大好きです!これからも頑張ってください!楽しみにしてます! (2017年7月25日 12時) (レス) id: 71aedbb3ec (このIDを非表示/違反報告)
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