23 (ネテロ視点) ページ24
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ゴンとキルアという少年らに押されてワシの前に出てきた小娘。いや、24だったか。まぁ自分にとっては小娘である。
ワシがゲームを提案したときから既にやる気のない目をしていて、勝てるわけないと悟っていた。どうやら見ただけで力量を計れるぐらいはできるらしい。
けど、この女はそこの少年らよりは遥かに戦闘能力は上。なんたって既に念を習得している。
44番に目をつけられているようじゃが、その実力は…?
『お手柔らかにお願いしますわ…』
「そこの少年らの期待に答えてあげなきゃのぉ??」
『勘弁してくださいよ…』
準備体操をする女に挑発してみると、女は頬をひきつらせて笑った。
けれど一応、体操を終えて息をついた女に「本気でかかってきなされ」と、ボールを片手で掴みながらも少しだけ警戒する。
……いや、警戒していた、
のに、
『じゃあ……いきます、』
「!」
『__よっ!』
「ッ!」
消えた、と思ったら突然背後に現れた女の蹴りを辛うじてかわす。風圧が顔の数センチ横を切り、あっぶな、と思わず声が漏れた。
しかし、これは……
ワシはこやつの筋肉の動きを見ていたはず。それでも目で追えなかった。予備動作もなく。そんな筈はない。あってはならない。
……つまりこやつは早さじゃない、実際に消えて現れた?瞬間移動のような能力かの。
しかしそれよりも。
「(なんじゃこれは…ワシを含む今まで見てきたどの念能力者とも一線を引いた、どこか違和感のあるほどに洗練されたオーラ)」
考えている間にも、消えては現れる女の手や足を避けつつボールを守る。
技術はなくても、この速さじゃあ四肢を使うのは必須。少しでも気を抜いたら念を纏った蹴りで軽く吹き飛んでしまう。本気でガードしたら別だが。
けれどもし。こやつも本気てボールを奪おうとしてきたら、ワシも軽く本気を出さなくてはいけないな。困ったのぅ、飛行船が持つかの…。
ところが。
1分間ほど攻防を続けたところで、女は大きく息を吐いてワシへの攻撃をやめ、地面に足をつけて数歩下がった。
そして念のオーラをしまって、先程のやる気のなかった状態に戻る。
「おや、もう終わりか?」
『運動不足なんで…、ここらへんで』
「若いのに情けないのぅ」
『それに私の力じゃ、ボールをその手から剥がすのは無理そうなんでね』
「……ほう」
……嘘をつけ。それもそうじゃが、実際面倒くさいからと顔に書いてあるぞ。
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ノーレー(プロフ) - 久々にHUNTER×HUNTERにハマって帰ってきたらパスワードかかってたんだが…悲しすぎてつらい (5月2日 17時) (レス) @page19 id: 2e479ce041 (このIDを非表示/違反報告)
みりん。(プロフ) - 久しぶりに見たら続編にパスワードが…… (2020年3月3日 2時) (レス) id: 7d98ce980d (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - とても面白いです、、、!続編見たいのにパスワードが、、、( ; ; ) (2020年2月24日 19時) (レス) id: f5ceaf5555 (このIDを非表示/違反報告)
あおり - 更新楽しみに待っています!久々に見ようと思ったら無くなってて焦ったんですが、また戻っててよかったです!面白い作品です!気長に待ってます!頑張ってください(*¨*) (2020年1月13日 22時) (レス) id: 33577d4864 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキューlove - ハイキューの方もハンターハンターの方も何回読んでも笑えます。未確認さんの書き方大好きです!これからも頑張ってください!楽しみにしてます! (2017年7月25日 12時) (レス) id: 71aedbb3ec (このIDを非表示/違反報告)
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