【HUNTER×HUNTER】運命とは残酷なものである。

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『……えっと、』


未だに、53番と403番と404番がヒソカを警戒しているが、なんか段々とヒソカから逃げようとしない私にか空気が微妙になってきた。
いや逃げようもないじゃないですかこれ！


背後は木だし横にずれて少しずつ距離を取るしかないかとひたすら焦っていると、ヒソカはくつくつと笑い私ではなく三人の方に目を向けた。



「残りは四人だね…◆」

『私も含まれちゃう感じか…』



マジかよ…。


私は圧倒的に戦闘向きの人間ではないため、ヒソカが私から目を離したのをいいことに少しずつ距離を取った。これぐらい距離を取ればトランプでもなんでも避けれるはずだ。

なんて一人で安心していると、ヒソカは相変わらず不敵に笑いながら三人の方へ足を進めていた。

三人はヒソカからは目をそらさないで何か話している。戦っても勝てないのは知っていると思うから、逃げるのかな？
逃げたところで追い付かれると思うんだけどな……




『！』



一人が合図し、三人はそれぞれ散らばって逃げた。

確かにそうすれば、まとまって逃げるよりは個人が生き延びる確率は格段に上がりそうだ。かわりに一番最初に狙われた誰かは100％神を恨む状況になるだろうけど。絶対嫌だわ。
そういつまでも他人事で見ていると404番さんが走りながら「君も逃げろ！」と多分、私に言った。あなたどこまで慈悲深いの…？

だから折角の気遣いに応えるべく、私も逃げようと地面を蹴った。



「どこへ行くんだい？」

『ヒッ！？』



しかし、ヒソカに腕を掴まれて走り出すことすら叶いませんでした。この人めっちゃ早いな！



『……えっ、と、逃げたいんですけど…』

「クク…君はまだダーメ◇」

『なんで』

「簡単には逃がさないよ◆」

『ねぇなんで』




駄目だこの人。言葉通じてない。



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