92 穴があったら埋めてやりたい ページ18
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『………』
「………」
『………』
「……んだよ」
『いや、』
んだよ、じゃねぇよ。
やっと一区切りついたと思ったのに、お前までそういうこと抜かすの?
私モテすぎだろいい加減にしろ。
私困惑しすぎて手汗やばいから。マジで。
『……えっと、で?』
「あ?」
『…お前、私のどこがいいの?』
あまりの空気の気まずさに思わずそう聞いてみる。
気づかないふりを続けようかとも思ったけど、そんな余裕なかった。
「……は?」
なのになに、そのなに言ってんだコイツって目。
『え?』
「なに言ってんだよ」
『いや、え?』
「は?」
『……え、なにお前、私のこと好きなんじゃねぇの?』
「は!?」
『エッ』
「ばっ、なに言ってんだよボゲェ!!死ね!!!ボゲッ、ブス!!」
『なんだと!?』
ざけんな!と怒鳴る影山マジ意味わかんない。
こっちの台詞じゃボゲ!
だいたい、え、なに、違うの?
なんでそんなに気になるんですか私のなんなんですかと聞かれて、顔を真っ赤にして「……ッ」とか、どうみてもコイツ私のこと好きなのかって思うよね?え?
まさかの勘違い?自惚れ?
……え?マジで?
『なにそれくそ恥ずかしい!』
「あっ、オイ!」
ダッシュで逃げた。
追いかけて来なかったからマジで勘違いだったっぽい。
これは死にたい。
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「あっ姉ちゃんおかえり〜合宿お疲れさん…ってあれ?顔赤いぞ?もしかして恋?」
『黙れこっち見んな』
家に帰って早々、弟の弟氏氏と顔を合わせ、からかわれる始末。
顔が赤いことに対して風邪とかいう選択肢をなんで出してくれないのかな?
そういう地味に確信をつくような嫌がらせ本当にやめてほしい。
「なにがあったのかな?相談ならボクが乗るよ!」
『結構ですわ』
「まあそう言わずに〜」
ニコニコと楽しそうな笑みを作って私の背中を押し、ソファに座らせた弟。
さぁ話せ、と目が言ってる。
好きだよなお前そういう私の身の回りの事情調べるの。
まあでもどっちにしろ、こうなったら話すまで弟は引いてくれないことをしっているので、私は適当に勘違いしてしまったことだけ話した。
「……それホントに勘違い?」
『?なにが』
「……いや、まさか先輩…、ありえる」
『だからなにが』
弟が珍しくそれ以上からかってこなかったのは良かったけど、最後のは一体なんだったんだ。
まぁ、どうせろくなことではないだろうから放っておこう。
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マニ。(プロフ) - 未確認歩行物体さん» ✉️。この作品もとても面白いです!これからも応援してます! (11月22日 14時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
reia(プロフ) - 私、占いツクールで布教活動をしているのですが、この作品のシリーズ、とても好きなので布教してもよろしいでしょうか? (2022年3月24日 22時) (レス) id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
未確認歩行物体(プロフ) - mooさん» はじめまして!わーい、たくさん褒めて頂きとても嬉しいです(*´∀`*)こちらこそコメントありがとうございました!( ´ ▽ ` )/ (2021年8月9日 10時) (レス) id: a04ea61aea (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 初めまして、モテ期到来からの各ルートとオマケまで読めて最高でした!ありがとうございます!! (2021年7月7日 16時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
未確認歩行物体(プロフ) - きゃーぽんさん» きゃーぽんさん、コメントありがとうございます!完結してから4年経った今でも、この作品を見つけて読んでくださった方がいる事がとても嬉しいですヽ(;▽;)ノお褒めの言葉まで頂き、本当にありがとうございます!! (2021年5月18日 22時) (レス) id: d428059590 (このIDを非表示/違反報告)
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