【ハイキュー】ねえねえ、女の子は顔じゃないらしいよ。

(一応)続き ページ45

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「よく見たらそのアメ、懐かしいね！」

『え？』



山口くんが唐突に月島くんの手の中にあるアメを見て言った。
思わず目を丸くすると月島くんはそれ以上言うなと目で訴えてた。けどそれに気づかないのが山口くんです。



「ツッキーが昔よく食べてたやつじゃない？」

「山口」

「ごめんツッキー！」


安定のテンプレート。

というかマジか。月島くんの大きな手の中には不釣り合いな小さなあめ玉。そのパッケージにはショートケーキのイラストがあちこちにプリントされている。
それを月島くんが昔食べてただと…？



『可愛いね』

「うるさい」



ごめん、と謝ったとこで山口くんが「あ、俺こっちだから、またねツッキー、九条さん！」と手を降りながら右の通路に入ってた。

このタイミングで！？

けど実際こっちの道は私にとって遠回り。月島くんの家がどこにあるかは知らないけど、別れようと思えばどこでも別れれる。

ということで。



『……じゃあ私は家こっちだk』

「ねえ」


ぶっちゃけ月島くんと二人きりだと気まずいから別れよう。そんな私の気持ちを知ってるであろう月島氏。つまり？私が？言いたいことは？

なぜ腕を掴んで止めるんだい？



『な、なしたの？』

「君の誕生日はいつなの？」



唐突なそんな問いに私は首をかしげる。
あ、もしかしてお返し考えなきゃって思ってる系？



『や、冗談だよ。見返りとか求めてないよ』



そのアメしかやってないし、と笑ってみる。
なんで君は真顔なのさ。



「…じゃあさ」



月島くんは私の腕を離すと、アメの包装紙を剥がしてアメを自分の口に入れた。お、おう…？

いきなりなんだと月島くんを見上げる。

すると月島くんは私の顔をバシィと両手で挟むと顔を近づけてきた。痛いです！というか、え？

思わず目を瞬かせて月島くんを見る。



そして、次にきた衝撃は、






『！？』




目の前にはぼやけるくらい近い月島氏の顔。その後ろでは、綺麗な月が暗闇でその存在を主張していた。
そんなことより、





「……先に返しとくね」




なんで今、食べていないはずのものが口の中にあるんですかね？？
なんで今、私の口の中にショートケーキ味のあめ玉があるんですかね？？




「甘いね」



月島くんが笑った。
なにしてくれてるのかな？




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□岩泉一との出会い→←【09.27月島蛍】そんな優しい君が好きよ(笑)

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