□月島蛍との出会い２ ページ22
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その週の休日。学校がないことを良いことに午前を寝過ごした私は午後一時に起床。それから顔を洗ってご飯を食べて、暇だからどこかに出かけようとノープランで外に出た。
そこでたまたま目に入った本屋さんに立ち寄る。
CDも取り扱っていたので気になったCDを見つけて手を伸ばしたその時。
横から伸びてきた手と、手が重なった。うわ、ありがち！
『あ、すみません』
「いえ、こちらこそ…って君、」
『？……！？』
それで、あのときの天パくんと出会ってしまったわけです。えっ、なんでいるの！？
『……ち、ちーす』
「なに」
『……、……さよなら！』
「ちょっと待ちなよ」
そのまま立ち去ろうとしたら首根っこを掴まれた。
雑！呼び止めかた雑！
「君、ホント逃げ足早いよね」
『そんな滅相もない』
「他人の私情に口出ししといて？」
『その節はどうもすみませんした』
「……はぁ、別にもういいけどね」
いいんかい。
素直に謝ってみたら彼は複雑そうにため息をついた。どうやら素直に謝られると困るらしい。メモメモ。
『あ、えっと、じゃあ、私はここで』
「CD」
『え？』
「CD、買わないの？」
あっ、忘れてた。
……でも、
『一枚しかないのでどうぞ』
「君はいらないの？」
『まぁ、別に急いでるわけじゃないんで』
では、と今度こそさっさと店を出る。
そして、少し店から離れたところで大きく息をついた。
意外に普通に会話できたけど、実はめっちゃ緊張した。なんか弱味でも握られるかと思ったわマジで。
何事もなくあっさりと終わってよかった。
CDはまた今度買いにこよう。別に買わなくてもいいんだけどね。
✱
✱
✱
月曜日。
『……えっと、月島、くん？だよね？』
朝、学校に登校したら下駄箱の前に天パの月島くんがいた。円満に別れたはずがまさかの待ち伏せ…だと…。
「…これ」
『え？』
月島くんは私を見るなり近づいてきて小綺麗な紙袋を突き出した。私はそのまま押し付けられるように紙袋を受け取る。
けれど中身を覗いて思わず声をあげた。
『あ、あのときのCD！』
「仕方ないから貸してあげる」
そう言った月島くんに私は思わず月島くんを見たまま瞬きを繰り返す。そんな私も見下ろして彼は表情を変えずに背を向けた。
「本当に貸すだけだから。後で返してね」
そのまま立ち去った彼の後ろ姿を、私は呆然と見届けた。
……なんなの？
実はめっちゃいいやつなの？
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未確認歩行物体(プロフ) - みそ汁さん» みそ汁さん、数年ぶりに占ツクを開いてまたこの作品を読みたいと思って貰えたこと、感無量です；；本当にご丁寧にお気遣いまでありがとうございます！みそ汁さんも体調にお気をつけて、また久しぶりの占ツクLifeを楽しんでくださいね( ´ ▽ ` )/ (2021年5月3日 13時) (
レス) id: d428059590 (このIDを非表示/違反報告)
みそ汁(プロフ) - 数年の時を経てふと読み返したくなり、占いツクールに戻ってきたのですが、作成時から7年経って尚とんでもないhit数で、時を超え愛される作品を作られる作者様への尊敬の念が凄まじいです。寒暖差が激しいこの季節、どうかご自愛ください。 (2021年4月17日 14時) (レス) id: 3f9c9ee0c4 (このIDを非表示/違反報告)
rinrin - うわああ！再公開本当に嬉しいですううう！！この作品が大好きすぎて毎日毎日確認しにきてました…！素敵な作品、本当にありがとうございます！！！ (2020年1月2日 22時) (レス) id: 2c177e417b (このIDを非表示/違反報告)
やよい - それから未確認さん、今までありがとうございました！未確認さんへの作品を作ったのでぜひ見てください。http://uranai.nosv.org/u.php/enq/mikakuninn/ (2015年11月2日 18時) (レス) id: e5350613f4 (このIDを非表示/違反報告)
やよい - 実は、未確認さんへのメッセージを書いた作品を作りました。これを見ている読者の方はぜひ、参加していただきたいです！ (2015年11月2日 18時) (レス) id: e5350613f4 (このIDを非表示/違反報告)
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