【ハイキュー】ねえねえ、女の子は顔じゃないらしいよ。

02　女神は実在するということ ページ3

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「部長の澤村大地だ、よろしくな」

「君が九条Aちゃん？ 俺は菅原孝支！」

「二年の田中龍之介だ！」



体育館に連行されて自己紹介。
影山達から話は聞いているよ、って微笑まれたんだけどどうすればいいですかね。私が聞いていない。

取り合えず入部を取り消さないと私の高校生活は完全に詰む。



『えっとあの入部のことなんですが、実は何か(影山)の手違いで…』

「あ、清水ー！新しい一年来たよー！」



聞けよ。






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✱
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「ビブスはここにしまってあるから」

『は、はい…』



ただいま三年生の女子マネージャー、清水先輩に連れられて色々なことを教えて頂いています。ドリンクの作り方とか救急箱の場所とか。

あの後、清水先輩の登場で見事に入部否定を逃してしまった私。そのままの流れでマネ業レクチャーされていますこれもう詰んだんじゃね？


清水先輩いろんな意味で眩しいし、女子としてどころか人として勝てるとこすらないんじゃね？あ…自尊心の低さ、とか…？かっこ遠い目。




「九条さん」

『あ、はい！』


馬鹿なこと考えてると名前を呼ばれて、清水先輩の方を向く。すると清水先輩は私をジッと見つめてきた。わぁまじ美人。



『…し、清水先輩？』



しかし次の言葉を発しない清水先輩。
コミュ障私氏、早速目をそらす。すみません…。

なんて脳内で乾いた笑いをこぼしていると少ししてから清水先輩は形のいい唇をうごかした。



「…あなたも大変ね」

『……えっ？』

「入部、本当は不本意なんでしょう？」



驚いて出そうになった二度目のえっ、を辛うじて呑み込む。な、なんでそれを……って思ったけど、まぁ普通に見てれば分かるわな。その通りです。

驚いた顔から引き笑いになった私を見てか、先輩はクスリと笑った。



「それでも、私は九条さんが入ってくれて嬉しいわ」



そして、少し照れ臭そうにそう告げた清水先輩。
その少し赤く染まった頬と、心做しか本当に嬉しそうにはにかんだ口元をみて、私は呆然とした(あまりの美しさに)。
そのまますたすたと体育館の中に戻っていってしまったが清水先輩に、頭をかかえる。




『…oh......』



わかります。あの方が女神と言うやつですね。
知っているならどうにかして欲しいなんて全く言えない程に美少女。




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