検索窓
今日:5 hit、昨日:13 hit、合計:28,805 hit

雷雲 ページ28

「主!!時間遡行軍がこの時代にも!!」




そう言って朔の部屋に飛び込んできたのは長谷部、スーツを身にまといこの時代の視察をしていたのだ。
先程かぐやが反応した変な色をした雷は時間遡行軍がこの時代に現れた時の雷だったのだ。




「この時代に変えることがあるとしたら…」


「間違いございません、月の件でしょう。」




朔の言葉に頷くこんのすけに長谷部もやはりか、と刀を握る。




「話は聞かせてもらったぜ朔、長谷部にこんのすけ。」


「兼…」




和泉守兼定を先頭にぞろぞろと出てくる新撰組と短刀達。




「僕達がこの周りを見て回ります。今の本丸は結界がない、守りが手薄すぎます!!」


「それに、かぐやさんがいる所が1番狙われるならボク、かぐやに不審がられても警備するよ。」


「それに…大将、こんなに大人数で長い時間滞在してるから検非違使も警戒しねぇと…」


「…」


「かぐやがきおくをとりもどさないかぎりぼくたちがまもるしかないんですよ!!かぐやはたいせつななかまです!!いまともにいるものたちもかぐやのかつてのあるじたち、ぼくたちがまもらないと!!」




短刀達が口々に思いを口にする部屋に何だ何だと男士達が集まってきて収集がつかなくなってきたため大広間に場を移し、朔は事の説明をした。現状に男士達はある程度覚悟していたというかのように頷くのだった。




「恐らく遡行軍の目的は超生物、あの黄色い教師の暗殺阻止。手を選ばねぇあいつらは生徒達を狙うだろう。」


「ならかぐやも狙われるという事だな。」




誰かが漏らした一言に大広間がしんっとなった。




「こうなってしまったのなら仕方の無いことだ。朔、我らが三条と、…新撰組の者達をあの学舎の警護に行かせてくれ。何かがあったあとでは遅い。」




口を開いた三日月の声は微かに震えていた。
今回の遡行軍の攻撃で今度は永遠に愛する者を失うかもしれない。そんな今まで感じたことの無いような恐怖が三日月を包んでいたのだ。




「あぁ…不審がられないようにな。」


「はて…どう思われるかは相知らぬが、同じ失敗はせぬよ。」




腕に残ったかぐやの柔らかい重みが、今の三日月を奮い立たせた。

目的→←雷



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (34 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
181人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ミューゼス(プロフ) - 極・吹雪姫さん» 全作品にコメント頂きありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年5月12日 18時) (レス) id: 8be0659255 (このIDを非表示/違反報告)
極・吹雪姫 - みゅーぜす>ワンコ女子の力作見ましたわ!!表クール(?)で裏ワンコ!!発想、展開、誤字はあっても、長く続けられる強さ。だからこそできた作品でしょう。(ちなみに暗殺教室→カルマ、有希子 黒バス→伊月が好きよ? (2019年5月7日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミューゼス | 作成日時:2018年8月29日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。