雷雲 ページ28
「主!!時間遡行軍がこの時代にも!!」
そう言って朔の部屋に飛び込んできたのは長谷部、スーツを身にまといこの時代の視察をしていたのだ。
先程かぐやが反応した変な色をした雷は時間遡行軍がこの時代に現れた時の雷だったのだ。
「この時代に変えることがあるとしたら…」
「間違いございません、月の件でしょう。」
朔の言葉に頷くこんのすけに長谷部もやはりか、と刀を握る。
「話は聞かせてもらったぜ朔、長谷部にこんのすけ。」
「兼…」
和泉守兼定を先頭にぞろぞろと出てくる新撰組と短刀達。
「僕達がこの周りを見て回ります。今の本丸は結界がない、守りが手薄すぎます!!」
「それに、かぐやさんがいる所が1番狙われるならボク、かぐやに不審がられても警備するよ。」
「それに…大将、こんなに大人数で長い時間滞在してるから検非違使も警戒しねぇと…」
「…」
「かぐやがきおくをとりもどさないかぎりぼくたちがまもるしかないんですよ!!かぐやはたいせつななかまです!!いまともにいるものたちもかぐやのかつてのあるじたち、ぼくたちがまもらないと!!」
短刀達が口々に思いを口にする部屋に何だ何だと男士達が集まってきて収集がつかなくなってきたため大広間に場を移し、朔は事の説明をした。現状に男士達はある程度覚悟していたというかのように頷くのだった。
「恐らく遡行軍の目的は超生物、あの黄色い教師の暗殺阻止。手を選ばねぇあいつらは生徒達を狙うだろう。」
「ならかぐやも狙われるという事だな。」
誰かが漏らした一言に大広間がしんっとなった。
「こうなってしまったのなら仕方の無いことだ。朔、我らが三条と、…新撰組の者達をあの学舎の警護に行かせてくれ。何かがあったあとでは遅い。」
口を開いた三日月の声は微かに震えていた。
今回の遡行軍の攻撃で今度は永遠に愛する者を失うかもしれない。そんな今まで感じたことの無いような恐怖が三日月を包んでいたのだ。
「あぁ…不審がられないようにな。」
「はて…どう思われるかは相知らぬが、同じ失敗はせぬよ。」
腕に残ったかぐやの柔らかい重みが、今の三日月を奮い立たせた。
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ミューゼス(プロフ) - 極・吹雪姫さん» 全作品にコメント頂きありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年5月12日 18時) (レス) id: 8be0659255 (このIDを非表示/違反報告)
極・吹雪姫 - みゅーぜす>ワンコ女子の力作見ましたわ!!表クール(?)で裏ワンコ!!発想、展開、誤字はあっても、長く続けられる強さ。だからこそできた作品でしょう。(ちなみに暗殺教室→カルマ、有希子 黒バス→伊月が好きよ? (2019年5月7日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミューゼス | 作成日時:2018年8月29日 18時