12月30日編 ページ47
渋谷side
大晦日の前日となると毎年のことだ
今年は調子良さそうだから油断してたけどやっぱりダメだった
A｢つらい〜しんどいわ〜｣
熱で潤ませた瞳で視線を彷徨わせる
渋｢気ぃつけろって言ったやろ！？何年アイドルやっとんねん｣
A｢今年は行けそうやったからぁ｣
ピピッと体温計が鳴った
渋｢どれ、見せてみぃ｣
38.5と体温計は示している
A｢どやった？結構いってる？｣
渋｢38.5やったわ…どうすんの、今日リハやで？｣
はぁ、とため息をつくとほぼ同時にドアが開いた
大｢すばるくーん、迎えに来たで、下に車あるよ｣
渋｢おー、大倉ありがとうな｣
大｢A〜お前30日に高熱出すの何回目やの？｣
A｢もーわからへん、ほぼ毎年やもん｣
渋｢こいつ精神年齢小学生やから、大晦日が楽しみ過ぎて熱出すんやろ、遠足前みたいに｣
大｢ホンマにアホアホちゃんやなぁ、ほら、行くで｣
大倉がAを背負って廊下に出た
俺も3人分の荷物を持って後に続く
マネ｢Aくん、無理しないでくださいね｣
A｢うん〜ごめんなぁホンマに｣
東京ドームに向かう車の中
Aは冷えピタを貼って苦しそうに宙を見ている
大｢メンバーにはもう連絡したし、後は光一くんと増田辺りに声掛けとく？｣
渋｢そーやな、今回関わりあるところにはとりあえず一言言っとくか｣
これが毎年の事だから、もう慣れた
マネージャーも心做しか面倒くさそうにため息をついていた
横｢おはよー、毎年辛そうやな｣
村｢いい加減しっかりして欲しいけどなぁ｣
A｢ごめん〜やっぱりダメだったわ〜｣
丸｢ほんなら、不謹慎やけど毎年恒例のアレやりますか｣
皆が輪になって手を出す
∞｢最初はグー！ジャンケンポン！！｣
大｢よっしゃぁ！？今年は俺や！！｣
毎年恒例のAの面倒みる係
Aとずっと一緒に入れる反面
先輩やら後輩やらに事情も説明する係だ
錦｢クソー！なんか悔しいわ！｣
安｢やりたい様なやりたくない様な感じやわw｣
丸｢Aと一緒に居れるのは良いんやけどねw｣
村｢今年は大倉やな、よろしく頼むわ｣
大｢Aー！今年は俺やからな｣
A｢うん、ありがとぉ｣
Aが大倉に笑いかけてお礼を言ってる
…ちょっと悔しい気もした
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作者名：深景悠 | 作成日時：2018年8月21日 0時
