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『うわ、……』
洗面所の鏡の前に立つと、改めて私の地味さが分かった。
目は前髪がかかっていて、殆ど見えていない。
制服は第1ボタンまでしっかり止められていて、何だか堅苦しい。
極めつけはこの眼鏡だ。デザインの古さも相まって、地味さが引き立っている。
『……はぁ…』
自分の容姿に、思わずため息が出た。
しかしそれと同時に、別の感情も湧いている。
『…変わりたい……
ううん、
見返したい……、』
鏡の前でそう呟いて、唇を噛んだ。
『……決めた、私、
あの人を見返す』
私の中で何かのスイッチが入った気がした。
❀❀❀
『っう……』
さようなら、私の前髪。
そう思いながら、散髪用のハサミを動かす。
『き、切りすぎた……かも……
というか、視界がクリアすぎて怖い……』
久しぶりに前髪がこんなに短くなった気がする。
ぱっつん前髪……と言うのだろうか。
よく分からないが、とりあえずこれで地味の元は1つ無くなった。
『メイク……は仕方分からないけど……』
ヘアメイク位なら、私だって出来るはずだ。
久しく使っていなかったヘアアイロンを取り出し、すっかり三つ編みの癖が着いてしまった髪の毛を試しに真っ直ぐにしてみる。
髪型は……何がいいんだろう。
『……とりあえず、下ろしたままでいいか。』
最後は……眼鏡だ。
しかし、これには大きな問題があった。
『うっ、コンタクト……』
私未凪Aは、コンタクトに異常なまでの恐怖心を抱いていた。
大昔に眼鏡を卒業すると決意して買ったはいいが、結局使わなかった……使えなかったのだ。
『目に入れるとか有り得ない……無理……眼球の裏側に行ったらコンタクトの会社はどう責任を取るつもりなの……？』
暫く机の上のコンタクトレンズを凝視し、30分。
『うう……見返すため、変わるため……』
私はその日、我慢して我慢して我慢して、初めてコンタクトデビューをした。
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美桜(プロフ) - あ〜、次が楽しみです！←好きッ (2021年3月12日 12時) (
レス) id: a2ac9ececf (このIDを非表示/違反報告)
きみを - しゅきぃぃ、、更新楽しみにしてます！ (2021年3月8日 16時) (レス) id: d62859d88d (このIDを非表示/違反報告)
垢なし - うっちゅき…頑張ってください…亀更新でも全然気にしないのでこの作品を書いて読ませていただきありがとうございます(血涙) (2021年3月8日 16時) (レス) id: 5f562d56d2 (このIDを非表示/違反報告)
さーこ - 好き過ぎる展開です！素敵な作品をありがとうございます！更新楽しみにしてます^o^ (2021年3月8日 8時) (レス) id: 98cdb25e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：点P
| 作成日時：2021年3月8日 0時
