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「悟。そんな呼び方良くないよ」
「俺は事実しか言ってねぇ」
「うわ、サイテー」
『い、家入さん、夏油くん、気にしなくていいよ…！』
…1年前に入学した時から、彼の中で私のイメージは「地味」のまま変わっていないらしい。
いつも私にだけトゲがあって、なんだか怖い。
あまり関わりたくない、というのが本音だ。
「A、嫌なら嫌って言っていいんだよ」
俯くと、夏油くんがそう言いながら私の事を心配そうに見た。
けれど、私は首を横に振る。
『ううん……五条くんの言う通りだし……』
はは、と苦笑いを浮かべる。
夏油くんは「悟も本気じゃないから、許してやってくれ」と優しい口調で言ってくれた。
あの言い方は本気だったと思うけど……
まぁ、いいか。どちらにせよ、私は何も言い返せないのだから。
❀❀❀
座学が終わると、私はそそくさと帰った。
今日の授業の復習がしたいし、何より、五条くんに何か言われたくない。
「廊下は走らない」というルールをギリギリ破らない位の速さで歩いて、寮の一室へと真っ直ぐ向かった。
『……ふぅ……今日も、終わった。』
部屋の鍵をかけると、一気に襲ってくる開放感。
何にも気を使わなくていいから、1人の空間は好きだ。
『……疲れたし……ちょっとだけ、テレビ見よ』
机の上に置かれたリモコンを見て、私は導かれるようにテレビを付けた。
《いやぁ〜凄いですね！ここまで変わるとは……》
チャンネルを何回か変えて、たまたま目についたのは、ダイエットで30キロ痩せてとても可愛くなった女性の番組だった。
『……すご……』
司会者の隣で、ビフォーとアフターの写真が並べられていたが、確かに凄い変わりようだ。
所々の脂肪が取れて華奢な身体になっていたし、髪のツヤも出ている。
元の顔が良かったのもあるだろうが、笑顔はいかにもモテそうな、可愛らしいものになっていた。
《まるで別人みたいですよ！》
『……別人、か……』
司会者が何気なく言った一言に、目を伏せた。
なれるものなら、なってみたい。
勉強しか出来ない地味な女の子ではなく、周りの目を引けるような可愛い女の子に。
『……なれるのかな……』
気付けば、足は鏡の方へ向かっていた。
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美桜(プロフ) - あ〜、次が楽しみです！←好きッ (2021年3月12日 12時) (
レス) id: a2ac9ececf (このIDを非表示/違反報告)
きみを - しゅきぃぃ、、更新楽しみにしてます！ (2021年3月8日 16時) (レス) id: d62859d88d (このIDを非表示/違反報告)
垢なし - うっちゅき…頑張ってください…亀更新でも全然気にしないのでこの作品を書いて読ませていただきありがとうございます(血涙) (2021年3月8日 16時) (レス) id: 5f562d56d2 (このIDを非表示/違反報告)
さーこ - 好き過ぎる展開です！素敵な作品をありがとうございます！更新楽しみにしてます^o^ (2021年3月8日 8時) (レス) id: 98cdb25e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：点P
| 作成日時：2021年3月8日 0時
