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同時刻、教室にて＿＿
「悟。」
椅子に腰掛けたまま動かない親友の名前を呼ぶ。
……何だよ、と答える声は、とても不機嫌そうだ。
「悟、もう放課後だから教室から出よう。」
「…別にいいだろ、残っても。どうせ施錠はしねぇんだし。」
「今日はやけに尖っているな。何かあったのか。」
そう訊ねると、暫しの沈黙。
そして、悟がため息をつく。
無意識だろうか、その視線は隣の席に向かっていた。
「…Aか。また何か言ったのか？」
「…珍しく、話しかけてきた。だから言いたい事言った。それだけだ。」
「言いたい事って…」
「………彼奴、勘違いし過ぎなんだよ。
俺が隣にいるだけで怯える、目が合ったら逸らす でうぜぇ。
頭良い癖に馬鹿だ。」
その言葉を聞いて、あぁ、きっと遠回しに何か伝えたんだろうな、と察した。
悟なら「嫌いじゃない」とか言いそうだ。
「勘違い、ね。」
その全てが照れ隠しだと言うのに、A自身 その事に全くと言っていいほど気付いていないのは、確かに本人が身構え過ぎの部分もあるのだろうが。
「悟はツンデレが過ぎるからだ。もっとAに優しくしたら、きっと少しは意識してくれると思うよ。」
「優男なんてなれるか」
「へぇ、そうか。じゃあ今の所、Aに優しくしている私が
少し含みを持たせた言い方をすると、睨まれた。
悟は取られたくなくて必死のようだった。
「じゃあ訊くが、悟はAの容姿が変わった事、どう思う？
全く地味じゃ無くなったAを見て何を感じたんだ？」
またため息をついて、少し目を伏せた。
名前の姿を思い浮かべているのだろうか。
「……一般的に見れば、可愛いとか思われるんじゃねぇの。別に俺は女として見てねぇけど。
俺の言葉いちいち気にしてるとか馬鹿だろ」
「はいはい、訳すと “可愛い、好き。俺を見返そうと努力する所とかもいい” って事だろ」
「は？」
Aの事になると悟はいじりがいがあるな。
わざとにこ、と笑顔を返してやった。
「とにかく、早くしないと誰かに取られてしまうから気を付けろ。
今のAは、もう前とは違うんだから。」
悟が少し目を見開いて、拳を握り締める。
…やっぱり、Aが大事なんじゃないか。
「応援するよ」
肩に手を置いてやると直ぐに弾かれた。
もっと素直だったら良かったのに、という言葉は、こっそり飲み込んだ。
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美桜(プロフ) - あ〜、次が楽しみです！←好きッ (2021年3月12日 12時) (
レス) id: a2ac9ececf (このIDを非表示/違反報告)
きみを - しゅきぃぃ、、更新楽しみにしてます！ (2021年3月8日 16時) (レス) id: d62859d88d (このIDを非表示/違反報告)
垢なし - うっちゅき…頑張ってください…亀更新でも全然気にしないのでこの作品を書いて読ませていただきありがとうございます(血涙) (2021年3月8日 16時) (レス) id: 5f562d56d2 (このIDを非表示/違反報告)
さーこ - 好き過ぎる展開です！素敵な作品をありがとうございます！更新楽しみにしてます^o^ (2021年3月8日 8時) (レス) id: 98cdb25e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：点P
| 作成日時：2021年3月8日 0時
