21話 ページ21
死柄木とAが裏路地の奥へと進んでいく。
その後ろから緑谷達が追ってくる気配は無かった。
A「追って…こない？？」
足を止め、後ろを振り返ると頭上から緑谷の黒鞭がAと死柄木の間を割いた。
Aの体に巻きつくと、そのままバネのようにしてAは緑谷達の元へと移動させられる。
弔「A！！」
A「離して！！」
緑「離さない！君は騙されてるんだ！！」
麗日さん、お願い！と緑谷はAを引き渡した。
麗日は頷くとAを連れて離れようとした。
弔「………ムカつくなぁ……イラつくなぁ……誰の許可を得てAを連れて行こうとしてんだ？」
フードを被った奥で死柄木の目が怪しく光る。
Aは腰に収めていたトガから貰ったナイフを掴んだ。
A「お茶子ちゃん………ごめんなさい」
麗日「え？」
掴んだナイフで麗日を斬りつけた。
間一髪で麗日はAの攻撃を避ける。
しかし、そのせいで麗日はAを離してしまった。
A「私は、行かない。私の居場所は貴女達のところじゃない！！」
Aは体勢を低くし、緑谷の方へ走り寄る。
ナイフを構え直し、緑谷へ攻撃を繰り出した。
緑「なっ……Aさん！？」
緑谷はその攻撃を避けると麗日の方へと移動した。
Aは死柄木の前へと立つ。
緑「どうして……」
A「どうして？そんなの貴方達には関係ない。私は私の意志で、弔の側にいるの。邪魔をするなら、倒すまでよ…」
どうして、私を放っておいてくれないの？
どうして、私を縛っておこうとするの？
どうして、好きな人のそばに居させてくれないの？
どうして…どうして………
トガ仕込みの変則的な攻撃で、緑谷は苦戦を強いられた。
この人は、強い。学校にいた時とは違う。
とても、戦いにくい戦闘方法だった。
傷を付けたくないのは本音だ。
しかし、本気で行かないとやばいのは自分の方だ。
緑谷は力の解放度を上げた。
ここで、彼女を止められなければ、もう二度とこちら側に戻せない。
緑「まだ、まだだ。まだ、間に合う！」
A「もう、遅いわ。」
Aが、ほんの少しだけ笑った気がした。
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mikael(プロフ) - あすぅさん» コメントありがとうございます！のんびりペースではありますが続きも頑張って書いていきますので、お待ちいただければと思います！ (2022年1月22日 21時) (
レス) id: 081e609128 (このIDを非表示/違反報告)
あすぅ - 最初から読ませていただきました!面白かったです!続き楽しみにしてます (2022年1月21日 19時) (レス) id: 8561b5144a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mikael | 作成日時：2021年12月7日 1時
