18話 ページ18
Aの救出をしてから半日が経った。
Aの寝ている部屋に死柄木が入ってくる。
弔「…………起きたのか？」
A「弔…………ごめんね。」
弔「何故オマエが謝る？」
A「一時でもヒーロー達に捕まった……トガちゃんやトゥワイスが居なかったら…こうしてまた弔にも会えなかったかもしれない…」
酷く落ち込んでいるAに死柄木は近づく。
普段なら不用意に触れようとしない死柄木だが、そっとAの後頭部に手を添えた。
もちろん、触れる指は限定してだが…。
触れてもらえた嬉しさでAは泣いた。
その涙を死柄木が舐めとる。
そして、ゆっくりとその唇にキスをした。
死柄木の乾いた唇が少しだけ触れ、そして離れる。
A「と………弔……い、今のは…」
弔「キスだが？」
それがどうした？と言いたげな顔でAを見つめた。
どうにも気恥ずかしくなり、Aは耳まで真っ赤にして俯く。
A「すごく………嬉しい。弔が、好き。弔だけが、大好きなの。」
弔「知っている。そうじゃなきゃダメだ。」
A「うん。今までも、これからも。弔のために生きるし、弔のためにこの力を使うよ。」
Aはそう呟くと死柄木に抱きつく。
抱きしめる腕に力を入れた。
その日以来、死柄木はAと一緒に行動した。
オールフォーワンにより一度は離された身。
もう、離れ離れにならないと、互いの心に決めた。
ト「それにしてもよぉ、大変だったよな。そんなことねーよ」
ヒ「仁くんはちょっと黙ってて下さい。Aちゃんもうすぐ完成です！」
トゥワイスが椅子の背もたれに寄りかかり、頭の後ろで手を組む。
Aがトガの前に座り、ヘアアレンジを受けていた。
ヒ「仁くん、そこのゴム取って下さい。」
ト「これか？ちげーな。」
A「……ま、まだ？」
あと、これで結ぶだけです、とトガは楽しそうに笑うと、Aの髪に紫のシュシュをつけた。
ヒ「完成です！これで、きっと弔くんもAちゃんの可愛さに惚れ直しますね！」
トガの言葉に、顔を真っ赤にさせAは照れ臭そうにした。普段からあまり髪を結うことがなかったAだが、トガからヘアアレンジをしたいと頼まれたのだ。
ヒ「Aちゃん、向こうの部屋に弔くんが休んでますので、一緒に夕飯の買い出しに行ってきて下さい！」
デートですよ、デート。とトガは笑った。
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mikael(プロフ) - あすぅさん» コメントありがとうございます！のんびりペースではありますが続きも頑張って書いていきますので、お待ちいただければと思います！ (2022年1月22日 21時) (
レス) id: 081e609128 (このIDを非表示/違反報告)
あすぅ - 最初から読ませていただきました!面白かったです!続き楽しみにしてます (2022年1月21日 19時) (レス) id: 8561b5144a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mikael | 作成日時：2021年12月7日 1時
